cafe mare nostrum

旅行の記憶と何気ない日常を

2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧

ローマ小話 ハンニバルとスキピオ

寛容を旨とするローマ人が唯一完膚無きまで叩き潰した国があります。当時強大な経済大国として地中海に君臨したカルタゴ(現在のチュニジア)です。 歴史上ポエニ戦役と言われるローマとカルタゴの戦争では先の2度の戦役でローマがカルタゴに勝ち、講和を結ん…

ちょっとローマ史4 ポエニ戦役〜共和政期

カルタゴは現在のチュニジアに位置するフェニキア人の国。当時ローマ人が経済力ではかなわない、としていた経済大国です。紀元前3世紀、カルタゴはギリシアの衰退によって地中海の通商を広く牛耳ることになり、特に西地中海はカルタゴの独壇場でした。 そし…

ちょっとローマ史3 リキニウス法〜共和政期

紀元前509年にエトルリア出身の王タルクィニウスを追放し共和政への舵を切ったローマでしたが、周辺諸民族との戦いや内紛など、なかなかすんなり安定運行とはなりません。アテネに調査団を送って、「十二表法」を作るも逆効果、貴族と平民の溝は深まるばかり…

ローマ小話 S.P.Q.R.

現在のローマの街を歩くと、あちらこちらで目にする「S.P.Q.R」の文字。何かのお知らせのチラシの最初に、看板の頭に、街灯に、マンホールの蓋に、そして古代ローマの遺跡に、このS.P.Q.R.の文字が並びます。 S.P.Q.R.とはラテン語で”Senatus Populus Que Ro…

ちょっとローマ史2 王政から共和政へ

第7代、最後の王となったタルクィニウスの暴君っぷりに散々懲りたローマ人は、これ以降独裁政への嫌悪感を民族のDNAにこれ以上ないほど深く刻みこむことになりました。 ローマの王は世襲ではなく選出により決まるので、王政とは言っても絶対王政ではありませ…

真実の口 マルケルス劇場界隈4

ローマきっての観光名所となっている真実の口( Bocca della Verita)。 フォロ・ボアリオから通りを挟んだ向こう側には、かつてヘラクレスための大きな祭壇があったといいます。昔ここに出没した牛泥棒を退治したのがヘラクレスである(ということになっている…

フォロ・ボアリオ マルケルス劇場界隈3

フォロ・ボアリオ(イタリア語: Foro Boario / ラテン語: Forum Boarium) 真実の口広場に面しテヴェレ川のほとりに位置するフォロ・ボアリオ。ここには共和政ローマ時代の古い二つの小さな神殿が残された、静かで小さなフォロです。 パラティノ、カピトリーノ…