cafe mare nostrum

旅行の記憶と何気ない日常を

建築

パリ レ・アル地区

「レ・アル(Les Halles)地区」は元々パリの生鮮食品の中央卸売市場でした。 レ・アルの起源は11世紀、乾物と両替を扱う市場からスタートします。12世紀に市場のための2つのホール(Halles)が建てられ、その後も市場が拡大するごとにホールが増えていきました…

パリ カルチェ・ラタン界隈

カルチェ・ラタン(Quartier Latin)とは「ラテン区」を意味します。 紀元前1世紀にローマ人は、シテ島を中心にローマ都市を築きました。特に左岸のこの地区には、公共浴場や半円形劇場、広場といった公共施設を集められ早くから近代化がなされてたのです。カ…

シテ島 ポン・ヌフ

ポン・ヌフ(Pont Neuf) ルーブルの側からセーヌ沿いに歩くと、シテ島にかかるポン・ヌフが最初に迎えてくれるます。ポン・ヌフ(新しい橋)という名前のパリ最古の橋は、1606年の完成以降ほぼ原型をとどめながらシテ島をパリの左岸と右岸を繋ぎます。 ポン・ヌ…

シテ島 コンシェルジュリー

メトロ4号線シテ駅からは裁判所の横を歩いて徒歩1分程度の位置にコンシェルジュリー(La Conciergerie)があります。 元々は10世紀にシテ宮(Palais de Cite)と呼ばれる王宮として誕生したのだけど、14世期以降、20世紀初頭までの600年ほどを牢獄として使用さ…

シテ島 メトロ駅

メトロ4号線 シテ駅 1910年12月に開業したメトロ4号線の駅としては少し遅めにできました。 もう100年以上の歴史がある、趣深い駅です。 セーヌの下を通っているため、他の地下鉄に比べ地上から駅までがちょっと深い(約20m)。まるいトンネルの壁に白いタイ…

シテ島 ノートル=ダム寺院3 魔物たち

パリのノートル=ダム(Notre-Dame de Paris) 時期◼️1163-1345 場所◼️ 6 Parvis Notre-Dame - Pl. Jean-Paul II, 75004 Paris, フランス 魔除の魔物。 ノートル=ダムのあちこちにいて、色々な災厄からノートル=ダムを守っています。 この建物の側面からニョキ…

シテ島 ノートル=ダム寺院2 内部

パリのノートル=ダム(Notre-Dame de Paris) 時期◼️1163-1345 場所◼️ 6 Parvis Notre-Dame - Pl. Jean-Paul II, 75004 Paris, フランス ノートル=ダムの内部へは3つの門のうち、右側の聖アンナの門か左側の聖母マリアの門のどちらかから入ることになります。…

シテ島 ノートル=ダム寺院 1 外観

パリのノートル=ダム(Notre-Dame de Paris) 時期◼️1163-1345 場所◼️ 6 Parvis Notre-Dame - Pl. Jean-Paul II, 75004 Paris, フランス ■ファサード 正面(西側)ファサードは、地上から見ると、3つの門があり、その上に諸王の階があり、聖母子を抱く「西のバラ…

シテ島 ノートル=ダム寺院 0 Out line

ヨーロッパには聖母マリアに捧げる聖堂がたくさんあります。 イタリアでは「St.Maria del 〇〇(サンタ・マリア・〇〇聖堂)」 ドイツ語圏では「〇〇 Frauenkirche(〇〇・フラウエン教会)」 そしてフランス語圏では「Notre-Dame de 〇〇 (〇〇のノートル=ダ…

スイス レマン湖畔 〜 シヨン城

シヨン城(Chateau de Chillon)はレマン湖につきだした小さな島の上に建ち、その姿は湖に浮かぶようです。シヨン城を含むこの辺りはレマン湖畔の中でも最も美しいといわれています。 僕は早朝にモントルーの駅からレマン湖沿いを歩きシヨン城を目指しました…

スイス レマン湖畔 〜ローザンヌのノートル=ダム

ローザンヌのノートル=ダム(Notre-dame de Lausanne) ノートル=ダム(Notre-Dame)=聖母マリアに捧げる聖堂として、1170年から建設が始まり1275年にほぼ完成されるのですが、その間、建築主任が三人も入れ替わり行われたのもあり、全体的にややチグハグなフ…

ドイツ〜 ケルン

oln ヨーロッパの街の多くは鉄道の駅が街外れにあります。 ”街”という古くからの文化に対し”鉄道”という新しい文化が後から付け加えられた結果で、古くからの街を損なわないようにと新しい文化「鉄道の駅」は街の外におかれたのでした。 そのおかげで僕のよ…

ロマンティック街道〜 ヴィース教会

ieskirche ホーエンシュバンガウから出発したバスは緑の原野を抜けて、小さな村外れに止まります。フュッセンの近郊、ここには世界遺産ヴィース教会(Wieskirche)があるのです。 ヴィース教会は18世紀中頃にツィンマーマン兄弟により建てられたバロック様式の…

ドイツ〜 ホーエンシュバンガウ6 ホーエンシュバンガウ城

ホーエンシュバンガウ城 ホーエンシュバンガウにあるもうひとつの城。 それがこのホーエンシュバンガウ城(1832-1836)。 実はこちらの城の方が歴史が古い。 ここにはもともと12世紀に建てられたシュバンシュタイン城という古い城があって、当時のバイエルン国…

ドイツ〜 ホーエンシュバンガウ2  ノイシュバンシュタイン城へ

ノイシュバンシュタイン城へ行ってみましょう。 ホーエンシュバンガウの村はノイシュバンシュタイン城の建つ岩山の、まさに麓にあるので、小さな村のどこからでも城を仰ぎ見ることが出来ます。 この写真はホーエンシュバンガウの観光案内所からの景色。 ホー…

ホーエンシュバンガウ小話1 〜 ルートヴィヒ2世と白鳥の城

「私はホーエンシュバンガウの古い城の廃墟に新しい城を建てようと思う… そこは見つけうる限り最も美しい場所です」 これはノイシュバンシュタイン城の創造主である19世紀のバイエルン国王ルートヴィヒ2世(1845-1886)が、親交のあった作曲家ワーグナーに宛て…

Gallery ノイシュバンシュタイン

白鳥の城 ノイシュバンシュタイン城のいろいろな姿を。 リュートを奏でる像。その向こうにノイシュバンシュタイン 村の真ん中辺からの眺めはちょうど城の後ろ姿になる。 僕はこの姿も結構気に入っている。 向こうに見える切り立った崖。あそこからの眺めも壮…

エジプト 〜カイロ

世界遺産やエジプトの遺跡などは人間の寿命程度の期間何年経とうがそれほど変わりはないのだけど、街の様子というのは随分変わる。何年か前にマレーシアのクアラルンプールに10年ぶりに行ったら、すっかり近代都市に様変わりしていた。中国のとある地方都市…

エジプト 〜ルクソール 死者の街(ナイル西岸)

テーベのナイル西岸、神殿が建つ東岸とは対照的に、日の沈む方角である西側は死にまつわる施設が集められた死者の街と呼ばれます。 王家の谷 乾いた岩山に挟まれた寂しげなこの谷が王家の谷と呼ばれるのは、ここにたくさんのファラオ達の墓があるからです。 …

エジプト 〜ルクソール 生ける者の街(ナイル東岸)

現代ルクソールと呼ばれるこの街は古代エジプト語でワセト、古代ギリシア語でテーバイと呼ばれ、考古学上英語読みでテーベと呼ばれます。なんか複雑ですが、ここでは考古学また、敬愛するインディ・ジョーンズ博士に倣い、テーベと記述することにします。 古…

エジプト 〜ギザ

エジプトの硬貨にはギザの三大ピラミッドが描かれていて、反対面のカリグラフィーのデザイン性の高さと一緒に、とても誇り高い硬貨です。 紀元前2500年頃、今から4500年前の古王国時代にこのピラミッドは建造されました。 黄金比をまとった端正な姿、東西南…

ロンドンとBig Benとウェストミンスター宮殿

イギリスで一番心惹かれる建物。 Big Benとウェストミンスター宮殿。 ウェストミンスター宮殿は「宮殿」と名前がついていますが、国会議事堂です。当時僕にとってはそのこと自体が衝撃的でした。日本の国会議事堂とウェストミンスター宮殿。あまりに違いすぎ…

ロンドン小話 〜憧れの大英博物館

大英博物館 ヨーロッパはもちろん、アジアから中近東、アフリカまで古今東西の美術品と書籍、考古学的な遺物や硬貨、工芸品に至るまで800万点を収蔵して、常時15万点ほどを無料で公開している世界有数の博物館。 もともと医師であるハンス・スローン氏が生涯…

ガウディ小話 〜見る、触る、呼吸する

バルセロナでガウディの作品を探訪してきた。 もう25年も前のことだけど、今でも鮮明な記憶として昨日のことのように脳みそに刻み込まれている。 実際に目の前にするということは、やはり本で読むとも違うし、写真を見るだけとも違う、TVが進化して高精細に…

ガウディ小話 〜サグラダファミリア建設の是非について

ガウディは詳細な設計図を残していなかった。また石膏模型を使ってギリギリまで変更をかけながら形を決めていくという手法で言わば設計と工事を同時に進めていました。これはサグラダファミリアに限らずガウディの仕事はこのスタイルで進められたものが多い…

ガウディの足跡10 サグラダファミリア〜内部

Sagrada Familia 時期◼️1883- ? ガウディ31- 73歳 場所◼️ マリョルカ通り401 Carrer de Mallorca, 401, 08013 Barcelona 現在◼️建設中 サグラダファミリアで聖堂内部に表現された自然、”螺旋”。 鐘塔に上る階段は上から覗き込むと巻き貝のよう。通常、教会の…

ガウディの足跡10 サグラダファミリア〜詳細

Sagrada Familia 時期◼️1883- ? ガウディ31- 73歳 場所◼️ マリョルカ通り401 Carrer de Mallorca, 401, 08013 Barcelona 現在◼️建設中 カトリック教会建築にはいくつかの決まりがあのですが、一見独創的なフォルムを持つサグラダファミリアもその決まりを踏…

ガウディの足跡10 サグラダファミリア〜概要

Sagrada Familia 時期◼️1883- ? ガウディ31- 73歳 場所◼️ マリョルカ通り401 Carrer de Mallorca, 401, 08013 Barcelona 現在◼️建設中 これから語るサグラダファミリアは1995年のお話。堂内にはまだ屋根もなく、槌音が響いていた、ガウディのオリジナルのま…

ガウディ小話 〜サグラダファミリアへの道

「バルセロナの象徴」とバルセロナ市民から讃えられるサグラダファミリア(聖家族教会)はカタルーニャの天才建築家アントニ・ガウディによる作品。1882年の着工から130年以上経っている今も建設は続いており、少し前までは完成までにはあと数百年かかると言…

ガウディの足跡9 カサ・ミラ

Casa Mila 時期◼️1906-1910 ガウディ54-58歳 場所◼️ プロヴェンサ通り 261-265 Provença, 261-265, 08008 Barcelona 現在◼️集合住宅 住居部以外を公開 その昔ガウディは、ある心惹かれた女性に「いつか地中海を表現した建築を造る」ことを約束しました。その…