■カンタベリー(Canterbury)
キリスト教巡礼の街。
新石器時代の集落からスタートした街は、ローマ人によって文明化されました。ローマ教皇がイギリスへの布教を支持した6世紀に、カンタベリーを布教の拠点としたことから、ここはイギリスのキリスト教の中心になったのです。
この世界遺産となったカンタベリー大聖堂は16世紀からイギリスのキリスト教の総本山となっています。
カンタベリーの名前が耳に残っているのは、14世紀にイングランドの詩人ジェフリー・チョーサーによって書かれた物語集「カンタベリー物語( The Canterbury Tales)」のおかげかもしれない。
フェリーでドーバー海峡を渡り、フランスのカレーへ、大陸へ移動しました。
まともな写真が残っていないのですが、ドーバーの白い壁「アルビオン(Albion)」は壮観でした。
フランスのカレーまで34kmの場所にあるドーバーは古代ローマの時代から大陸側との玄関口、イギリスのローマ街道の起点として栄えてきました。
■ソールズベリ(Soulsbery)
この時ストーンヘンジに行きたくて、ここに来ました。ここからバスでストーンヘンジまで行けるはずだったのだけど、時間が遅くその日のバスはすでに終了。。
でも、この伝統的な家屋の並ぶ通りを見ることができた。
■バース(Bath)
2世紀にローマの温泉の街として発展。風呂のある街として「バース」の名前がついたとのこと。英語のBathの語源という説もあるようだけど、どちらにしても、風呂の街。
確かにヨーロッパ各地にはローマの温泉施設の遺跡がたくさんあるけど、実際にお湯が張られているところはあまりない。低層にローマの温泉、上に中世以降の建物がある。なんだか不思議な景色。
従兄弟が住んでいたカーディフはウェールズの首都。街の起源はこれまたローマ人の街。
ここはカーディフ城。紀元元年頃に作られたローマ人の砦の上に建てられたもの。
改めて、イギリスの街をたどっていくと、ローマ帝国の痕跡が色濃く出てくる。
イギリスを回っていた時は、まだそんなにローマを意識していなかったけど、当時から僕のローマ探索は始まっていたんだ、と思える。ヨーロッパの国々は少なからず古代ローマの礎の上にあり、受けた影響も大きいけれど、イギリスはいちばん素直にその影響を受け入れた地域に思える。
スコットランドもウェールズもイングランドも中世ではセセコマ争っていたけれど、元はローマという一つの国だったことを思うと、なんと馬鹿らしいことかと思わずにいられない。