ノイシュバンシュタイン城へ行ってみましょう。
ホーエンシュバンガウの村はノイシュバンシュタイン城の建つ岩山の、まさに麓にあるので、小さな村のどこからでも城を仰ぎ見ることが出来ます。
この写真はホーエンシュバンガウの観光案内所からの景色。
ホーエンシュバンガウの村から城までは2つのルートがあります。
まずは村に面した斜面をくねくね蛇行する道で木々の間をひたすら登るコース。
歩いて登るもよし、ホテル・ミューラーから馬車に乗るという手もあります。
でも、このルートは景色にあまり変化がなく、城までひたすら上り坂なのでこれが結構きついのです。途中こんな角度から城を眺めることができます。
もう一つは反対側にまわり、城の正面方面から谷へ沿いに細い遊歩道を登っていくコースがあります。こちらの方が風景が変化に富んでいておもしろく、あまり知られていないのか人も少なく僕はこのコースがお気に入りです。ただし川の脇、細い遊歩道を行くため、ちょっと滑りやすいので注意が必要。
途中こんな景色にお目にかかります。
マリエン橋をはるか上のほうに望む谷底をすり抜けて、城の近くまで登っていきます。
あとで紹介しますが、この橋の上からの景色は素晴らしいのです。
どちらのコースから上がってチケット売り場付近にたどり着きます。城の内部を見学する場合ここでチケットを購入。
チケット売り場からはこんな姿で城が迎えてくれます。
そのまま道なりに進むと赤いレンガの城門が現れる。
ここからのシュバンガウの景色も見事です。
そして、この門をくぐると白亜の建物が現れます。
城内部の見学ツアーはここから始まります。
ノイシュバンシュタイン城の内部を見学するには、長い行列に並ばなければなりません。
ノイシュバンシュタイン城を見るために大勢の観光客が訪れることと、内部の見学は各国語のガイドツアーとなっていて、30人位のグループで動きます。ガイドがつくのはいいのですが、とにかく効率が悪く中々列が進まない。。。
内部は正面破風にある絵に象徴されるように、至る所にワーグナーの歌劇に描かれるドイツのおとぎ話を題材にした世界が広がっています。クリンゾル、タンホイザー、ローエングリン、パルシファル、ジークフリート等々。
ルートヴィヒ2世の晩年、このノイシュバンシュタイン城を建てた頃には、取り巻く人間を嫌い、王としての政治からも逃避し、ひたすら伝説の世界に傾倒していったのでした。その王が作り上げた世界が城内には広がっています。
城を出て、裏手に回るとアルプ湖やホーエンシュバンガウ城を眺められる展望スペースがあり、こちらの眺めもすばらしい。
ここからさらに山の方へ進んでいくと、ここへ来る人(特に日帰りの旅行者)は外せない絶景ポイントがあります。
それはマリエン橋。
城の裏手、滝の流れる深い谷をテーゲルベルクの山の方へ渡すつり橋です。
マリエン橋自体はかなり丈夫に出来ているため、観光客が大勢乗っても大きくゆれたりすることはありません。
この写真は橋の上から滝つぼを撮ったもの。
そして、ここから視線をあげるとノイシュバンシュタイン城とシュバンガウの景色が広がります。マリエン橋から見ることが出来る絶景です。
緑豊かなシュバンガウの平原をバックにした白亜の城の姿には、ただ息を呑むばかり。入れ替わり立ち替わり訪れる大勢の観光客がいなければ、僕は1日中でもこの場所にいられるでしょう。
ノイシュバンシュタイン城目あてに本当にたくさんの観光客がここを訪れるのですが、おそらくほとんどの観光ツアーが、ホーエンシュバンガウにバスで乗り付け、ここで辿ったような経路でノイシュバンシュタイン城を見学して、その日のうちに去っていきます。
なので、昼間は人でごった返す小さな村も夕方にはとても静かに、まるで別の場所のようになるのです。