ヨーロッパには聖母マリアに捧げる聖堂がたくさんあります。
イタリアでは「St.Maria del 〇〇(サンタ・マリア・〇〇聖堂)」
ドイツ語圏では「〇〇 Frauenkirche(〇〇・フラウエン教会)」
そしてフランス語圏では「Notre-Dame de 〇〇 (〇〇のノートル=ダム)」
これら全て聖母マリアに捧げられる聖堂であり、あちこちにたくさん存在するので、「〇〇」のところにその地名を入れてそれぞれが区別されることが多い。
そしてここはシテ島「パリのノートル=ダム」
*1991 昼 初めてのノートル=ダム
パリのノートル=ダムは「王都パリにふさわしい荘厳な聖堂を」と1163年の着工から約200年の歳月をかけ建設され、中世フランスの、ゴシック建築の傑作として誕生しました。
*1995 正面ファサードは掃除のため完全に覆われて見えなかった。。。
ゴシック様式はフランスで生まれ、パリのノートル=ダムは初期ゴシックに分類されます。
ゴシックの聖堂は細かく装飾された石を積み上げていくために着工から完成まで数百年はザラにかかる。そのためゴシックなんだけどその時代ごとの、またはその時点の建築主任の要素が取り込まれてしまって、完成するとなんだかバラバラな印象となってしまう聖堂も多い。
*1996 朝 鐘楼の上の方は掃除が終わって櫓が外れたが。。。
パリのノートル=ダムはロマネスク様式全盛の時代から初期ゴシックの切り替わりで一部若干ロマネスクっぽさが見られるものの、全体的にゴシック様式で統一された、とても均整のとれた完成されたプロポーションを持っています。
*1997 6年ぶりにファサード全体をみることができた。
でも最下層だけ汚れが残っていてツートンカラーのファサード。これも珍しい状態と思う。
実際に、パリで実物をいろんな角度から眺めるのだけど、黄金比をベースに均整の撮れたファサードはじめ、どこから見ても整った安定のフォルムを見せてくれる。内部も調和の取れたステンドグラスが効果的に配置され、ゴシック特有の内部構造の荘厳さ、どれをとっても見ていて飽きることがありません。
*2000 薄い霧 全ての掃除が終わり綺麗なノートル=ダムになっていた。
僕はこの聖堂が大好きでパリに来ると必ずこの場所を訪ねます。石肌の経年変化、時間の変化大気の違い、光の当たり方。。いろんなノートル=ダムを見てきました。
*2018 朝 18年振りのノートル=ダム。おそらくこの間2回くらいは掃除が行われただろう。とても綺麗だった。
今回改めて、パリのノートル=ダムとの思い出を振り返ってみます。