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パリ小話 自由の女神

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自由の女神といえばアメリカはニューヨークですが、そもそもこの自由の女神像というのはフランスからアメリカへの贈り物。

1886年アメリカ合衆国独立100周年を記念してフランスから寄贈されました。

フランスの彫刻家バルトルディによりデザインされ、建設には後にエッフェル塔を建てることになるギュスターブ・エッフェルが参加します。

 

現在のところ実はパリには自由の女神像がいくつも存在しているのですが、その中で由緒正しい(?)と思われるのは、3つあるようです。 

 

ひとつ目

パリのセーヌ川は白鳥の島の先端に、大きな自由の女神像が立っています。

この白鳥の島はセーヌ川の真ん中に浮かぶ人口の島というか遊歩道。セーヌに浮かぶ並木道をまっすぐ歩いていくと。。。。

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アメリカ人から贈られた自由の女神像が立っているのです。

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これはニューヨークの自由の女神像のお礼にとフランス革命100周年を記念して、フランス在住のアメリカ人たちがパリ(フランス)に寄贈したもの。

 

1889年に除幕式が行われたときは自由の女神の作者であるバルトルディも参加したと言います。

大きさの他にニューヨークの自由の女神とパリの自由の女神の違うところ。

ひとつはサイズ。パリの像はニューヨークの像の1/7の大きさです。

もう一つは、左手に持つ銘板に刻まれる日付。ニューヨークの自由の女神アメリカの独立宣言書として「1776年7月4日」が、パリの自由の女神にはフランス革命のきっかけとなったバスチーユ牢獄襲撃が行われた「1789年7月14日」がそれぞれローマ数字で刻まれています。

 

 

 

僕は一度だけ、この自由の女神を見に行きました。このパリの自由の女神とニューヨークの自由の女神はお互いに向き合っている。このまままっすぐ進むとニューヨーク、時間と空間を超えてアメリカとフランスの友好の証がここにある、と思うと感慨深いですね。それが未来永劫続きますように。

 

二つ目と三つ目は、アメリカに贈る自由の女神像制作時に作られた、小さな、いわばオリジナル像で、国立工芸博物館(Musée des Arts et Métiers、サンドニ門近く)とリュクサンブール公園(カルチェラタン)にあります。

この像は1906年からリュクサンブール公園に立っています。小さくあまり目立ちませんがニューヨークの本物のさらにその先祖という位置づけ。

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今や日本にもお台場にも青森県にも自由の女神像がありテーマパーク含めたら一体いくつあるだろう。フランスにもアメリカにも、世界のあちこちにたくさんの自由の女神のレプリカがありますが、由緒正しい自由の女神像というと、作者であるバルトルディが直接関わっているニューヨークのものと、パリのこの3つとなりますね。

 

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