1825年に完成したサンマルタン運河(Canal Saint-Martin)。ラ・ヴィレット貯水池からセーヌまで全長約4.5kmの運河にはいくつもの橋がかけられ、両脇は木々に囲まれています。
水の流れも人の流れも静かなここは、パリにあってパリでないような別の街のような表情を見せてくれます。
もともと飲料水用に作られた運河だそうですが、いまでは運河両岸がとてもきれいに整備され、すっかり観光・レジャー用の運河となっているそうです。
運河はセーヌに至るまで高低差が25mもあるため、9箇所に「水面の段差」水門をうまく使った「水のエレベータ」を設けて船を渡しています。
ついついその船が通過する一部始終を観察してしまった。
向こう側、低い方の水門が開かれ「エレベータ」に船が入る。
向こう側水門を閉じ、高い側、手前の水門を開き水を入れると船はゆっくり上昇して、やがて手前の運河と同じ高さに。
手前側と同じ水位になったら水門全開、船は行く。頭いい。
という具合。かなりの時間がかかっていた。
運河の水の流れと同じように、ゆっくりと時間が流れるここでは、ついつい急ぎ足になってしまうパリの街歩きの中で、ココロの余裕が生まれます。
「ちょっと橋の上から船が行くのを見とどけてみるか・・」と。
運河クルーズ
サンマルタン運河は約1.8kmが地下水路になっています。この写真の先の水門エレベータを超えるとトンネルになっている地下水路を行く。サンマルタン運河クルーズは地上と地下の水路を抜けて、セーヌ川にでるのです。
ポジション悪くてまともな写真は残ってないのだけど、その時の名残をいくつか。
セーヌを出るとシテ島、ノートル=ダム寺院が見えてきました(早く修復・復活してほしい)。
もうここはセーヌへ出てポンヌフを潜ります。
そして鉄の芸術橋を抜けて、オルセー脇がこの時のクルーズの終点でした。
サンマルタン運河はパリにあってパリとはちょっと違った雰囲気を味わうことができる。
パリを十分堪能して一休みしたい時や、メーデーなどにあたってパリ中心部では何もできないという時におすすめです。