少なくとも僕が滞在している間、ルーアンは静かな街だった。そして夜になると、さらに静かな街になった。
街灯はひかえめで暗い。でも何だか「ちょっと散歩に出てみろ」と誘ってるような、そんな気がして僕は静かなルーアンの夜の街を徘徊することにしたのでした。
これはこの日泊まった宿の部屋から撮った写真。もともと旅先ではじっとはしていられないタチなので、この後僕は静かなルーアン夜の街に繰り出したのでした。
ルーアンにはそれほど多くのモニュメントがあるわけではないので、派手なライトアップはあまりなく、道を照らす街灯が夜の主役。でも、その控えめな光に照らされる普通に並ぶ古い建物がなんともいえない風情で僕を迎えてくれました。
普通の街の普通の街頭は、とても暗かった。
そんな派手さのないルーアンにあってのクライマックスはこのルーアン大聖堂。クライマックスであってもそれほど派手ではありませんが。。。。
夜のルーアンの街を一回りして、ルーアン大聖堂の ライトアップを眺める。
もしモネがこれをみたら、どんな風に表現するだろうと思いを馳せながら、ホテルに戻ったのでした。
次の朝、部屋の窓から外をのぞいてみると、ルーアンの街には霧が舞い降りていました。フランスの聖堂で一番一高い尖塔の上の方は霧で霞んで見えません。
やはりじっとしていられず、朝のルーアンに散歩にでます。
グロゾルロージュ(大時計 /Gros-Horloge)通りの朝は一層ひっそりと。
霧に巻かれるルーアンの街は、冷んやりして気持ち良い。
僕のルーアン滞在は曇りのち霧。晴れたらもっと違うルーアンが記憶に残ったと思うんだけど、ジャンヌダルク終焉の街というちょっと陰鬱な感じが逆に良い演出になったように思うんですね。ジャンヌが殺された朝はこんな感じだったんじゃなかろうかと。
今のデジカメやiPhoneで同じ景色をとったらどんな風に写っただろう。きっと、やたら明るく鮮明に、とても綺麗に見える写真が残ったかもしれない。けど、僕の記憶に近いのはここにあるような、暗くちょっとソフトにボケた感じの絵なんですよね。こういう方が人間らしくて?良いと思ったりします。