マンジャの塔 (Torre del Mangia)
1348年に完成した、高さ102mの鐘撞塔。初代鐘撞男ジョバンニ・ディ・バルヅッキオ(Giovanni di Balduccio)のあだ名「マンジャグァダーニ(Mangiaguadagni)」のマンジャがそのままこの塔の名前となってしまいました。ちなみにMangiaguadagniとは「利益を貪る者」という意味だそうですが、ジョバンニ・ディ・バルヅッキオが浪費癖をもった怠惰な大食男だったことでこんなあだ名がついたとか。
「マンジャ」の風貌はヒョロっと高い塔の上部に白い鐘撞堂、そのずいぶん下の位置に時計があるせいか、ちょっとコミカルな印象を受けます。
マンジャの塔の入り口にには大理石でできたロッジアがあります。これはカンポ広場の礼拝堂。1352年シエナの街を黒死病(ペスト)が襲い、多くの人が命を落としたその時に、生き残ったシエナ人々が祈りのために建てたのがこのロッジアです。
このロッジアを通り、マンジャの塔のてっぺんの鐘まで上ることができます。
そして白い鐘撞堂まで上がるとシエナの街とその一帯を一望できるのです。
その壁は結構厚いので、外を大パノラマを眺めようとすると、壁に乗り出すようにみんなこういう格好になります。
そうして見える景色はこんな感じ。こちらはシエナの街の外縁とトスカーナの豊かな景色。
これはおそるおそる更に身を乗り出し、真下を狙って撮ったカンポ広場の写真。ホタテ貝型の広場の形がよくわかる。そして9つに区分けされたゴヴェルノ・デイ・ノーヴェの様子も。
マンジャの塔の陰はまるで日時計のよう。
シエナの街を見渡すと、すぐ向こうにはシエナのドゥオモがみえる。くすんだオレンジの街に白い聖堂が映える。
次は、あの白い、白く見えるシエナのドゥオモへ行ってみます。