May the force be with you.
5月4日は"May the Fourth"にからんでスターウォーズの日とされています。スターウォーズといえば善と悪、光と闇の間で葛藤しながら銀河宇宙の平和のために戦ったスカイウォーカー一族の物語。僕は子供の時1作目から全てリアルタイムで見た、生粋のスターウォーズ人。
「理力」など色々に訳される”May the Force”の「フォース」とは、全宇宙に広がり繋がる大いなる力。人の体にも木々や草花にも石ころにも存在しあらゆるものをつなげている。血筋や訓練で扱えるフォースの強さが人によって様々。理性をもって使えば万国民のための平和の力になり、怒り、憎しみ、苦しみ、痛みにとらわれ暗黒面(ダークサイド)に落ちれば破壊の力になる。そのLight sideの最高の使い手が全銀がの平和と調和を司るジェダイ(JEDI)であり、暗黒面に落ちた最強の使い手がダースベイダーに代表されるシス(Sith)の暗黒卿。
スターウォーズ世界の人々はこのフォースが宗教のようになって心の中心に存在する。必ず別れの時には「May the force be with you(フォースとともにありますように)」と言い合いお互いの無事を祈り合う。
SFの映画の世界の設定だけど、多分に現代の生活の中でこの関係は実感する。
大きな力を持った人間は本来、理性をもって大きな力をもった責任を負っていかねばなりません。権力をもって欲にまみれ、怒りと憎しみに落ちてしまうとその権力は大きな破壊力をもって、平和に暮らす人々の日常を奪い、一般の人々が築いてきた財産と大切な人の命を奪い、人生を奪っていく。組織の大小、国か地域か会社か範囲はいろいろだけど、トップがおかしくなり暗黒面に落ちるとそこに属する人々、周辺近くにいる人々はとてつもない被害を被ることになる。
今ロシアのウクライナ侵攻が長期化して深刻な被害が毎日報道される。ダークサイドに落ちた人間が世界第2位の軍事力を持っている。最悪の事態だ。世界はこれにどう対処していいのか戸惑いながら今はまだ遠巻きに様子を見ている。でもそうしている間もウクライナの人々の被害は拡大していく。これ以上戦禍を拡大しないために、周りの国々は迅速にかつ同じダークサイドに落ちることなく解決させなければならない。
NATO、国連はあちこちで無力を揶揄され、役に立たないと言われるが、ウクライナの人々の苦しみを解放できる一番近くにいるのがこの国際組織であることに間違いない。どうか現実世界のJEDIとなって、この侵略を終わらせ、ウクライナの人々の人生を守ってほしい。
May the force be with Україна
P.S.
マキアヴェリは言いました。
「人間の本質は変わらない、よって人間は時代や国に関係なく相変わらず同じ醜態を繰り返す。だから過去を学び、対策を考えることで大抵のことへの対処が可能である。ただしこの教訓は無視されるか忘れられるかする場合がほとんどで、結局人間は間違いを犯し続ける。」
マスター・ヨーダが言いました。
「暗黒面は、恐れ(fear), 怒り(anger)、憎しみ(hate)、痛み(pain)、苦しみ(suffering)から生まれる」
ウクライナ問題とは比較にならないほど小さいし、実に幼稚な事例だけど、前職場の社長は能力も人間的にも中途半端なまま「社長という名札」をもらってしまった。実力のない権力欲丸出しの人間がトップに立ってしまい、社員はじめ周辺にも迷惑をかけまくっている。大風呂敷を広げては何も実現できず、社員からは呆れられ、迷惑であると同時に「笑いもの」として扱われている。笑われるだけならいいが会社の社長として社員への影響はそれなりに大きい。それで能力のある転職できる人からどんどん会社を辞めている。多分それもあの社長は自分のせいだとは思ってないだろう。
ちっちゃい社長の社会的な影響は皆無に近いが、その組織に居ざるを得ない社員はたままったものではない。
これに対してもJEDIみたいに欲に落ちることなく、何をされても怒りも憎しみも抑えて対処しなければならない。そして不用意な攻撃は相手の痛みとなり、恐れとなってより暗黒の側面が強くなりメンドくさくなる。こちらも事態の収拾へむけて対処が大変だ。
5月4日は僕にとって、いい気づきの日となりそうだ。