フォロ・ロマーノ/ Foro Romano
カンピドリオ広場を抜けて、突然開けた視界に飛び込んできた僕がはじめて見たフォロ・ロマーノの姿。ローマ帝国の中心部、世界の首都(Caput Mundi)の姿です。
「レンガの街を受け継ぎ、大理石の街として残す」
初代皇帝アウグストゥスが公言したとおり、特に帝政に移行して以降(紀元前1世紀~)のフォロ・ロマーノは洗練された様々な公共建造物であふれ、「世界の首都」と呼ぶにふさわしい大都市となっていました。フォロ・ロマーノはそのローマの心臓部にあたります。
そして、今ここに見えるのはその廃墟です。
原型がわからないくらい崩れてしまっている姿からは「世界の首都」の見る影も微かですが、目の前に静かに横たわる遺跡群は訪れる者の想像力をかき立て、かつて地中海全域を統べた大都市の姿を思い描かせてくれるのです。
実際にローマ帝国が滅んだ後、ここは廃れ忘れ去られた時代もありました。
でも、ここはかつてローマ中枢を担う人たちが人が過ごし、ローマ市民権を持つ人も持たない人もどんな宗教の人も渾然と闊歩した場所。
次はそんなフォロ・ロマーノの中を歩きます。