先日仕事を早めに切り上げて、近所の寺田倉庫でやってる企画展「感覚する構造展 後期 法隆寺から宇宙まで」をみてきました。今年1月にみた「感覚する構造展」の続編です。

最初に高さ4m近い法隆寺の構造再現模型がどーんと迎えてくれます。

その向こうに奈良の東大寺の大仏殿の構造模型が!しゃがんでじーっと観察する人あり。同類ですね。
立派な大仏殿の模型。

木組構造が細かく再現されていてたまりません。。。
中に大仏がいるのですが、大仏はいかにも手抜きな感じがまたいいです。ここは「構造」の展覧会なので問題なし。

幾重にも重なる、張り出しの屋根構造を支える幾重にも重なる肘木構造を木の模型で実現しています。

その向こうには同じく東大寺の南大門の構造模型が

こちらは会津にある「さざえ堂」という建物。

1796年に木造建築で二重螺旋構造を実現したとても貴重な建物(の模型)。二重螺旋はDNAの構造で有名で、ヨーロッパにはバチカン美術館の入口や大きな聖堂に上り下りする場所で見られます。登る人、降りる人が出会うことなく同時に行き来できる、という構造。これを木造で作ろうと考えた人もすごいし、実現した人もすごい。3D CADもない時代によくぞこんな構造を考え、実行に移したと先人の発想と勇気に感動ひとしおです。

螺旋構造を木造で実現すると強度の問題が発生します。それを克服しようとしたのが、上のようなたがい違いに梁を渡す手法だったそうです。

旧峯山海軍航空基地格納庫

こちらは戦時中金属の使用ができなかったため、木材で大空間を実現する構造が考案され実際に建設されました。その模型と実物写真(後ろ)が展示されています。実物写真のなんと味のあることか。。。近年、様々な建築に木材を使った事例がたくさんみられます。無骨な金属ではなく、温もりのある木材を構造材として使用する。この建築はその走りであり、現在の潮流のインスピレーションを産んだものかもしれません。

さて、この展示会、たくさんの構造の他に僕が注目したのは「影」です。
様々な構造体模型にライトが当たり、床や構造体自身に落ちる影はとても表情豊かです。



この展覧会場は、構造と同じくらいの存在感のある影が演出されていました。どっちがメインかわからなくなるような影の存在感です。

構造体の見事な曲線美と木材のコントラストがとてもキレイな上、その影の美しさったらありません。


これは法隆寺五重の塔の一部。木造の構造模型にいくつかの方向に設置された照明がとても規則的で、かつ不規則な影で模様を作ります。

たくさんの建築模型にマニアックに過ごし、
多様な影に心躍った至福の時間でした。