cafe mare nostrum

旅行の記憶と何気ない日常を

小話 空港で夜明かし その2

今午前3時40分。始発電車まで1時間半。

周囲はだいぶ静かになりました。大半の人が居場所を見つけ寝場所を確保して寝ています。子供は床が冷たくて気持ちいいのか、せっかく敷いてもらったタオルから大きくはみ出て寝ています。あっちの方からはゴーゴーといういびきも聞こえてきます。こんな不思議な状態も中々ないでしょう。

こんな時ふと思うんですね。

ここは日本の国内線ターミナルで、周りはほぼ日本人。知らないもの同士がワイワイ世をあかす光景というのは見られません。至ってそれぞれ自分の世界を守りながら、お互いを侵食しないように過ごしている。

ここがイタリアやスペインだったら、知らないもの同士集まって一晩中大騒ぎかもしれません。中国だったら一晩中、空港カウンターに人が押し寄せているでしょうか?

アメリカだったら、10件以上の事件が起きてるかな?三十年前のミラノだったら、二十年前のパリだったら、120%警戒モードで、とても今みたいに穏やかには過ごせなかっただろうな。

ああ、ここが日本でよかった。

そういえば、僕の母親は外に出ると誰彼構わず話しかけ楽しそうに話こむ。うちの母親は、いやその世代はラテン系だ。初対面なのに昔からの友達のように話こむ姿は脱帽します。

僕の周りも流石にだいぶ顔を伏せて寝てる。

今3時57分、そうこうしているうちに始発まであと約1時間10分ほど。寝るか起きるかどうしようか。。。

 

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