
今年2025年7月15日、ノイシュバンシュタイン城はじめ、南ドイツはバイエルン州の4つの建物が世界遺産に登録されました。
ノイシュヴァンシュタイン城、リンダーホーフ城、ヘレンキームゼー城、シャッヘン山荘の世界遺産に登録された4つの建物はいずれも19世紀バイエルンの国王ルートヴィヒ2世が創造し建設したものです。

僕はその中でノイシュバンシュタイン城が特に思い入れが深いのです。
何度もノイシュバンシュタイン城を訪ねて、麓から、湖から、崖の上から雨の中、月夜、朝靄の中、色々な角度や時間、「白鳥の城」と呼ばれる白亜の美しい城を眺めてきました。
ルートヴィヒ2世は晩年狂気に包まれ最後は謎の死を遂げます。そんな国王はドロドロした人間社会を嫌い、夢の国、メルヘンの世界を作り上げるのです。その結果誕生したのがのノイシュバンシュタイン城をはじめとした、建物たち。ルートヴィヒ2世が創造した建築は美しい。ドイツの御伽噺の世界が再現されている。周りの自然と調和する絶妙のフォルムはとても秀逸です。その城の姿は、ディズニーのシンデレラ城のモデルになったことも有名ですね。
以前からノイシュバンシュタイン城は世界遺産になってもおかしくない、と思っていました。でも世界遺産に登録されないのは、メルヘンな要素が多く重厚な世界遺産にそぐわないのだろうかとか、ルートヴィヒ2世の人生の数奇さが阻害されているのかとか、不思議に思っていました。でも、心のどこかでやはりちょっと世界遺産とは違うかも、と思ってもいたし、世界遺産になって欲しくないとも感じていました。
そしてふと気づいたら、世界遺産に登録されたというニュースを聞いて、やや複雑な心境となりました。僕にとって、ノイシュバンシュタイン城の価値は世界遺産であろうがなかろうが変わらない。もうかれこれ40年も憧れ続けているわけだし、またいつかノイシュバンシュタインには行きたいと思っています。
でもこれでまたさらに大勢の人が押し寄せて、行きづらくなるのかもしれない。前に過ごした静かなホーエンシュバンガウはあるのだろうか。なんてことに思いを馳せるわけです。
ルートヴィヒ2世の作った建物はなぜこんなに美しいのか、僕はその答えがよくわかる気がします。