
Grand Bazar / グランバザール
グランバザールはトルコ語で「カパル・チャルシュ/ Kapali Carsi」と言い、「屋根のある市場」という意味です。
コンスタンティノープルがイスタンブルとなった15世紀、ビザンチン時代に市場だった空き地に、高級織物を扱うサンダル商館(Sandal Bedesteni)が建ちました。「高級織物の取引場所」これがグランバザールの起こりでした。その少し後に宝石や金銀など貴金属を扱うジェバヒル商館(Cevahir Bedesteni)が建ち、ここは国家管理の安全で公正な商売の場となります。
その後二つの商館を中心に改修・拡張を続け、屋根付きの通りが広がっていきます。高級品の他にも革、香辛料、ランプといった日用品を扱うギルド毎のアーケードも広がって、19世紀にはほぼ現在と同じ総面積30ha、80の通り、3500の店がひしめく巨大市場となっていました。
オスマントルコ時代のグランバザールは、安全で公正な商売の場として銀行、証券取引所の役割も担い、オスマン帝国の経済中枢としても機能していたと言います。
下の地図の中央に見える格子状のオレンジ色の一帯がグランバザールでその中央と、右下に白い四角い部分が見えます。この右側の白い部分がグランバザールの始まりであるサンダル商館(Sandal Bedesteni)で中央がジェバヒル商館(Cevahir Bedesteni)です。
グランバザールの表玄関と位置付けられるのがこのヌルオスマニエ門。ヌルオスマニエは「オスマンの光」という意味で、18世紀にできたこの門は宗教と商業と都市計画が融合された象徴的な門として知られます。

ヌルオスマニエ門をくぐるとアーチ天井のアーケードが奥の方まで続いていきます。

そして、この格式高いヌルオスマニエ門を入るとその周辺は貴金属の店がずらりと並びます。

グランバザールにはこんな通路がいくつもあるのです。

グランバザールを奥へと進むと、さっきまでの高級宝飾店エリアとは全く異なる雰囲気が漂うエリアに入ります。この辺りは皮のにおいがたちこめる革製品地域。

グランド・バザールの中には7つの泉、1つの井戸、12のモスクも備えられています。これはここが市場であると同時に生活の場でもあることを示しています。
かつてここは、国家管理の安全で公正な商売の場、銀行や証券取引所も備えたオスマントルコ帝国の中枢でした。
でも今現在のグランバザールは、完全な「観光地」となってしまっています。
今、グランバザールで買い物をするときは「よいものを買う」ことは難しく、「それなりのものを安く」買う、時には買ったものの質がどうあっても気にしてはいけない。ここでの買い物にチャレンジするなら、グランバザールでの「買い物」を楽しむことに徹する必要があると言います。
実際、観光地化してしまった結果、「よいものを安く買う」つもりの観光客のトラブル話が絶えないようです。
「その街を知りたくば、市場へ行け」と言われます。すっかり観光地化してしまったとはいえ、その象徴的な存在がここ世界最古で最大の屋内市場「グランバザール」かもしれません。