
◾️人の痕跡は紀元前7千年ころ
クチュクレメンデス川の河口、気候も温暖なエーゲ海に面したこの地に人が住み始めたのは紀元前7千年ころとも言われています。紀元前2000年頃、青銅器時代に存在したアルツァワ王国の首都「アパサ(Apasa / Apasas)」がこの地にあったと考えられています。また中にはアマゾネス族がここに都市を建設したという伝説もあり、古くからエフェソスの地に住んだ人々は豊穣の女神、地母神を信仰していたと言われている。
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◾️紀元前11世紀頃のイオニアの街
紀元前11〜紀元前10世紀、伝承によればアテネ王家のアンドロクロスに率いられたイオニア人がこの地に移住し、デルフィの神託に従い海岸沿いに街を築いた。アテネ出身のコドロスの息子アンドロクロスが作った街は典型的なイオニアの街だったとされている。
イオニア人がこの地に来てから、先住民の地母神信仰とイオニア人の女神アルテミス信仰が結びついて、豊穣や生命を守る性格を持つエフェソス独自のアルテミス信仰へ発展していきます。以来一千年間この地はエフェソス独自の「豊穣の女神アルテミス信仰」の中心となるのでした。
その地勢を活かしてエーゲ海とアナトリア内陸を結ぶ要衝として栄え、芸術、科学、哲学は隆盛を極めました。 また優れた地勢ゆえ他民族による侵略や争いも絶えず繰り返されることとなったのでした。
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◾️様々な支配者による紀元前6世紀~
BC6c リディア王クロイソスによる支配、ペルシア王キュロスによる支配
BC6c-5c エフェソス出身の哲学者ヘラクリトスが活動し、古代哲学に大きな影響を与える。
BC5c ペルシア戦争でアテネがペルシアに勝利した後、アテネを中心とするデロス同盟に参加。アテネの支配的影響下に入る。
BC4c 再びペルシアによる支配。
BC356 アルテミス神殿焼け落ちる。同じ年アレクサンダー大王誕生。
BC334 アレクサンダー大王(マケドニア)がペルシア支配からエフェソス解放。
BC300頃 リシマコス(アレクサンダー大王の後継者)が新しい都市を建設。妻アルシノエにちなみ「アルシノエイア」と名付ける。
港が土砂で埋まり、湿地化が進行する中、リシマコスがアルテミス神殿の側から現在の位置に街を移動、住民は強制的に移住させられる。
BC3c〜BC2c リシマコスの死後、セレウコス朝・プトレマイオス朝などの争奪を経て、セレウコス朝シリアによる支配。
BC188 ペルガモン王国による支配。
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☆ローマの下の繁栄
BC133 ペルガモン王国がローマに遺贈される。
BC129 ローマの属州アジアが整備される。
BC88 ポントス王ミトリダテスによる支配。
BC84 スッラによりポントスから解放され、ローマ支配に復帰。
BC41 アントニウスとクレオパトラがタルソスで会見。
BC32 アントニウスとクレオパトラ、エフェソスに滞在しローマ、エジプトの艦隊を集結させる。
ローマ共和政末期にアジア属州の中心都市として発展。エフェソスの人口は最盛期には20万人を超えたと言われている。
伝承によれば聖ヨハネは聖母マリアとともにエフェソスで暮らしたとされる。
AD50年代 聖パウロ、エフェソスに到着。宣教活動を行う。
AD54-68 皇帝ネロの治世に競技場が整備される。
AD81-96 皇帝ドミティアヌスの治世に皇帝崇拝ドミティアヌス神殿が完成。
AD1c〜2c トライアヌス帝などにより大劇場が拡張、現在見られる規模になった。
AD2c前半 セルシウス図書館完成。
AD117頃 ハドリアヌス神殿が建設される。

◾️衰退の始まり
AD3c ゴート族の侵入で街は破壊される
◾️キリスト教の街として
AD4c 小アジアの重要な司教座・キリスト教の中心地となる
AD431 第3回公会議(エフェソス公会議)。マリアを「神の母(テオトコス)」とする教義が確認される

◾️トルコ民族の支配
AD14c メンテシェ侯国、アイドゥン侯国、オスマン帝国といったトルコ系民族によって相次いで支配される。
1420年代 オスマン・トルコ帝国による支配が定着
この頃、エフェソスの港の土砂堆積、地震、経済状況の変化などによって、この地方の中心都市はエフェソスからイズミルに徐々に移っていきました。
改めてエフェソスの足跡を辿ってみると、あるひとつのことが浮き彫りになってくるのでした。
エフェソスはその地勢の良さから様々な民族がこの地を求めてやってきました。
イオニア、ペルシア、アテネ、マケドニア、ペルガモン、エジプト、ポントス、ローマ、トルコ、多様な文化文明を持った人々がエフェソスを支配しました。でも、エフェソスの街はその姿や支配者が変わっても、その根底にある心の向く先、祈りの対象は変わることがなかったように思えます。エフェソスの崇敬の対象は女性である地母神キベレ、ギリシアの豊穣の女神アルテミスであり、そして聖母マリアでした。

*エフェソスで崇敬された地母神キベレ、女神アルテミス、聖母マリア AIとの合作
これは古代から元々ここアナトリア地方やエフェソスに住んできた人々が代々受け継いだこの土地の記憶によるものではないかと想像してしまいます。
cmn.hatenablog.com
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