冬のスカッと透明感のある空と違い、3月の今頃の空は何かスクリーンを張ったような霞がかった空になります。
花粉症をもっている方々は、こういう空を見てゾッとするんだと思いますが、幸い花粉症がほとんどない僕は、こう言う時にしか見ることのできない空の姿にうっとりしてしまうのです。
日の出直前、陽が登るあたりを中心に放射状にオレンジの光が伝搬します。ちょうどその扇の要のあたりに十字架のように電柱が立ち、電柱なんですが何か神聖な景色に見えてきます。
薄靄のかかったその向こうから、その輪郭がはっきりとしたまま太陽が登ります。
冬の透き通るような空と違う、この時期ならではの夜明けです。
それにしても僕は以前はこう言う景色に電信柱とか電線が入るのを極端に嫌ったのですが、こうしてみると意外と悪くないものです。