cafe mare nostrum

旅行の記憶と何気ない日常を

小話

ヴェネツィア小話 コーヒーの話

ヨーロッパに最初にコーヒーを持ち込んだのは17世紀ヴェネツィア商人と言われています。僕も日々愛飲してるコーヒーはヴェネツィアにもたらされ、やがて日本へと伝わりました。 そもそも、コーヒーの起源はエチオピアともアラビアとも言われていますがはっき…

ヴェネツィア小話 最後の食事

日が暮れてから、リアルト橋のすぐ横のレストランで、ヴェネツィア最後の食事をとることにしました。大運河沿いのテラス席に座り、高級なお店ではないけど、ロケーションはすこぶる贅沢。今何を食べたのか思い出せないけど、日本でいうお手軽な定食メニュー…

ヴェネツィア小話 ヴェネツィアとベネチア

「Venezia」、何と呼び、どう書くか大抵の人にとっては些細な、でも僕にとっては結構大事なお話です。 Veneziaは「ヴェネツィア」か「ベネチア」か、はたまた「ベニス」か? ベニス(英Venice)はないな。Veniceは多分大英帝国人が大分あとからつけた呼び名だろ…

ヴェネツィア20 夜のサン・マルコ広場

サンマルコ広場の夜の美しさはまた格別でした。 サンマルコ寺院や広場を囲う列柱廊のライトアップ。列柱廊の途中には、ところどころぶら下がるランプのようにカフェの明かりが強く輝く。 カフェには広場に面したステージが設けられ、お抱えバンドがいろいろ…

ヴェネツィア小話 カフェ・クアドリにて

ナポレオンが「世界の大広間」と絶賛したサンマルコ広場。 今では朝から晩まで観光客と鳩が大勢集う世界屈指の観光スポット。 そう、観光客もさることながら鳩の多さも半端ないのです。広場を歩くと鳩の群れが波のようになって一緒に進みます。文字通り「一…

ヴェネツィア小話 リドの海岸にて

リド島の海岸で初めてアドリア海を見たときのこと。 潟とは違うクリアな海とヴェネツィアの他の島にはなかった砂浜、水平線の遠くにはたくさんの大型船。島のこちらとあちら、わずか数百mしか離れていないのにまるで別世界でした。初めて見たアドリア海はな…

ヴェネツィア小話 ムラーノ島ガラス工房

ムラーノ島でふと立ち寄ったガラス工房兼ヴェネツィアン・ガラス屋。 ここではお客を前にルームライトの傘や、イルカの置物をジャンジャン作っていました。そのふいご捌き、細工の素早さは、それはもう見事でした。どこの世界も職人はすごいです。 坩堝でど…

ヴェネツィア小話 傾いている

ヴェネツィアでの僕の宿は、ため息の橋からすぐ近く。サンマルコ広場まで歩いて3分、すぐ出かけられるホテル・トロヴァトーレ。そしてここはこんな場所なのに財布に優しい。いろいろな意味で良いホテルでした。 おかげで僕は朝昼晩、夜明け前、深夜にサンマ…

欧州列車の小話 ヴェネツィアへの道

ある年に僕は、フィレンツェからいわゆるイタリアの新幹線「ユーロスター・イタリア」に乗りヴェネツィアを目指しました。 花の都から水の都へ。ルネサンスの街からこの世にふたつとない海に浮かぶ街へ。 この列車、イタリアの有名な車デザイナー、ジウジア…

ロミオとジュリエット小話

ヴェローナ⇨シェイクスピア⇨僕の住む街。 演劇とバラの花が有名というか、盛んというか。そういうところです。 最寄駅を出ると、地面にこんなのが埋まっています。 シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」のジュリエットがバルコニーで囁く有名なセリフで…

欧州列車の小話 車内オペラ

ここで綴るのはスイスのツェルマットからミラノへ列車で向かった時の貴重な思い出です。 *失意のツェルマット ミラノへの出発の日、ツェルマットは朝から雲が立ちこめ、最後にマッターホルンの姿を見ることはできませんでした。結局ツェルマット3日間の滞…

ミラノ小話 メモの価値

「メモ書き」が一枚1億円の価値をもち、「メモ書き」の展覧会が開かれると大勢の人がそれを見るために集まってくる。絵でも彫刻でもない、言ってみれば「ただのメモ」に大勢の人々が引き寄せられるのです。そう「ただのメモ」はレオナルド・ダ・ヴィンチが…

ミラノとキリスト教

僕は無信仰、というか八百万の神様と生きていると思っているので、宗教に対しては常にフラットな立場でいます。それはこれからも変わらないでしょう。そんな中でも僕にとってのキリスト教は、ルネサンスはじめたくさんの時期と地域で才能ある芸術家たちを刺…

ミラノ小話 遠くて遠い最後の晩餐

レオナルド・ダ・ヴィンチ作「最後の晩餐」を見るまでに、僕はミラノに3度、サンタ・マリア・デレ・グラツィエ教会には4度足を運びました。でも実際にこの絵としっかり対面できたのはたったの1度だけ。そのせいもあってか、僕はこの絵に対して、その世間一…

ミラノ小話  憩いのドゥオモ広場

ドゥオモ広場の写真を見てネオンギラギラの一角のあるこの広場がどうにも好きになれなかった。なんかヘンテコな形をしたゴシックの王道とは違う大聖堂もどうなのか?まだミラノを訪れる前、これが僕のドゥオモと広場に対する印象でした。 でも、実際にミラノ…

イタリア小話 イタリアへの道

当時イタリアは治安の悪い国として知られていたので、いつも緊張感とともにイタリアへ入国していました。入国方法はその時々でいろいろ。空路で直接イタリアに入ったり、ドイツから、スイスから、フランスから鉄道だったり、車だったり。 *スパイが如く 初…

シャモニ小話 トレッキング

アルプス観光の醍醐味は、壮大な自然に、手軽に誰でも簡単にアクセスできること。ロープウェイや登山電車が嘘のような場所まで万人を運んでくれる。手軽に登って、アルプスの大パノラマを堪能した後、手軽に戻ることもできるのだけど、よりアルプスの自然を…

シャモニ小話 氷河に立つ

僕はかねがね「いつか氷河の上に立ちたい、氷河をさわってみたい」と思っていた。だから遠く氷河の表面に人の姿を見つけたときは、迷わずそっちに向かって進みました。そして、ずんずん進んでいくと道が切れた。下を見下ろすとたくさんの人が氷河の上にいる…

シャモニ小話 ワンダーランド

アルプスのリゾートでは登山電車やケーブルカーが老若男女問わず万人、を富士山頂より高い標高まで簡単に連れて行ってくれます。 急な斜面もモノともせず、時には岩山をくり抜きトンネルを作ってまで登山電車を通し、時には絶壁のような岩壁の頂上に一本のケ…

シャモニ小話 パリ発シャモニへ

パリ・リヨン駅から夜行に乗ってシャモニへ向かいます。 僕は夜行列車に乗るときにはいつも通路側の窓から顔を出して列車の出発を待ちます。列車に乗り込み自分のコンパートメントに荷物を入れたあと、毎回儀式のようにそうしてるんです。この出発までの駅や…

小話 ハドリアヌス帝のコイン

新たにローマのコインを手に入れました。といってもレプリカ(よくできた偽物)です。2000年前の本物も欲しいけど、触って観察して眺めて、多少乱雑にあつかっても気にする必要もないところがレプリカのいいところ。 このコインはハドリアヌス帝を象ったデュ…

モン・サン・ミシェル小話  道

モン・サン・ミシェルと本土をつなぐ道ができたのは1877年。監獄としての役目を終え、修道院の活動を再開して間もない頃のことでした。その後、鉄道を通していた時期もあったこの一本道は、巡礼者も観光客も安全にモン・サン・ミシェルに行き来できる重要な…

モン・サン・ミシェル 小話 潮が満ちて

モン・サン・ミシェルを包む干潟は干満の差が15m以上とも言われ、時間によって周囲の景色がずいぶん変わります。本土と繋がる道などなかったその昔は干潟を渡って修道院に向かう巡礼者が何人もが満ち潮に飲み込まれて命を落としたと言われ、ここは「魔の海」…

ヴェルサイユ小話

初めて期待を込めてヴェルサイユに行った時、煌びやか過ぎる室内と、広大過ぎる庭園があまりに自分とかけ離れ、まるで共感できませんでした。一つひとつを切り取って丁寧に見ていくと、その時代の優れた装飾や調度品なのはわかるのだけど、ここにはこれでも…

パリ小話 やっぱりモンマルトルへ

僕にとってモンマルトルは、必ず立ち寄らないとすまない場所。 僕にとってパリはヨーロッパの中でも特別な街ですが、その中でもモンマルトルはさらに別格。 多くの人にとってのパリのイメージは、19世紀のパリ大改造で生まれた洗練の街。パリといえば凱旋門…

モンマルトル小話 情緒ある階段

僕とパリの不思議なつながり。学生のころ本屋で見つけた1枚の絵葉書。モノトーンこの風景に惹かれて購入、長いこと部屋に飾っていました。当時どこのなんだかわからなかったけれど、とても素朴な素敵な景色が気に入っていた。その絵葉書にはタイトルとして…

エッフェル塔小話 夜の帳

初めてパリに来た時は真夏でした。 あの時、エッフェル塔の夜のライトアップをどうしても見たいと思って、僕はシャイヨー宮に行ったのです。 当時まだパリの夜が遅い(暗くなるのが遅い)ことを知らずにまだまだ明るい6時頃からシャイヨー宮の石柵のヘリに座っ…

パリ小話 200日記念

パリの記事を書き始めたのが、いまからちょうど200日前だということにふと気がついた。パリでフランス革命200周年を記念して作られたのはグランダルシュ(新凱旋門)。 パリの記事描き始め200日は何を記念としようか。。。 とはいえパリの街の魅力は尽きない…

パリ小話 パリの駅

フランス語で駅のことを「Gare」といいます。パリには主要な国鉄(SNCF)の駅が6つ。それぞれ行き先が違い、趣も異なる駅がパリの中心部を避けて、街を取り囲むように点在しています。 北駅 Gare du Nord:フランス北部、イギリス、ベルギー、オランダへ 東駅 …

シャンゼリゼ小話 遠い遠い凱旋門

僕がまだ学生の頃にはじめてパリを訪ねたときに、「パリに来たらまず最初にシャンゼリゼを歩いて凱旋門へ行こう」と考えた。 パリ郊外のホテルから地下鉄をコンコルド広場で降り、地上に上がるとそこには360度これぞパリな風景が広がっていて、気分は大そう…