cafe mare nostrum

旅行の記憶と何気ない日常を

小話

エッフェル塔小話 夜の帳

初めてパリに来た時は真夏でした。 あの時、エッフェル塔の夜のライトアップをどうしても見たいと思って、僕はシャイヨー宮に行ったのです。 当時まだパリの夜が遅い(暗くなるのが遅い)ことを知らずにまだまだ明るい6時頃からシャイヨー宮の石柵のヘリに座っ…

パリ小話 200日記念

パリの記事を書き始めたのが、いまからちょうど200日前だということにふと気がついた。パリでフランス革命200周年を記念して作られたのはグランダルシュ(新凱旋門)。 パリの記事描き始め200日は何を記念としようか。。。 とはいえパリの街の魅力は尽きない…

パリ小話 パリの駅

フランス語で駅のことを「Gare」といいます。パリには主要な国鉄(SNCF)の駅が6つ。それぞれ行き先が違い、趣も異なる駅がパリの中心部を避けて、街を取り囲むように点在しています。 北駅 Gare du Nord:フランス北部、イギリス、ベルギー、オランダへ 東駅 …

シャンゼリゼ小話 遠い遠い凱旋門

僕がまだ学生の頃にはじめてパリを訪ねたときに、「パリに来たらまず最初にシャンゼリゼを歩いて凱旋門へ行こう」と考えた。 パリ郊外のホテルから地下鉄をコンコルド広場で降り、地上に上がるとそこには360度これぞパリな風景が広がっていて、気分は大そう…

パリ小話 〜朝散歩4

カルーゼル凱旋門からコンコルド広場、エトワールの凱旋門、そしてグランアルシュ までは一直線上にならんでいます。観覧車ができてしまって、ちょっと邪魔なのだけど、この「抜け」はとても気持良い。 カルーゼルのアーチがあって、コンコルド広場のオベリ…

パリ小話 〜朝散歩3

僕はシテ島をあとにして、セーヌ沿いをルーブル方面へ。 パリで一番好きな芸術の橋「ポン・デ・ザール(Pont des'Art)」へ。 ここも朝一番は誰もいなくてとても気持ち良い。 車は通れない「人のため」の橋。床は木で覆われていて、ここを渡る時は足から伝わっ…

パリ小話 〜朝散歩2

レ・アル地区からセーヌ川へ抜ける。 パリの整然とした建物の上の青空がはっきり見えてきた。まだ太陽の光は街に落ちてこない。 ついこの街灯の写真をとってしまいます。この時は朝日に輝く空の光を、街灯が取り込んでいる見たいです。 パリ最古の、当時の技…

パリ小話 〜朝散歩1

この年のパリは、親子3世代の旅行で、なかなか自分のペースで街歩きができなかったこともあって、ある朝早く一人でパリの街を闊歩することにした。 まだ薄暗いうちにサン・ドニのアパルトマンを出発、人も車も少しだけという静かな街に出ました。建物を出て…

パリ小話 オルセー ラトゥールという画家

フランスには二人のラトゥールという画家がいます。一人はジョルジュ・ド・ラ・トゥール(Georges de La Tour 1593-1653)。光と影を見事に描き出す17世期に活躍した画家で、その作風から「夜の画家」と呼ばれます。僕の父は「大工の聖ヨセフ」という絵が好き…

パリ小話 オルセー閉館間際の至福

僕は2018年に約20年ぶりにオルセーを訪ねた。そんな20年ぶりに行ったので、ゆっくりじっくりとオルセーを堪能したかったのだけど、その時はなんと入場受付締め切り直前、僕たちの後ろ一組が「本日最後の入場者」という状態でした。 「近年のパリは」、「この…

パリ小話 オルセーとゴッホ

ゴッホは一般的に後期印象派に分類される。 僕は昔からゴッホの絵を見るたびに思うことがあった。 ゴッホは後期印象派に分類される この人を後期「印象派」という名前でくくるのは適切なのだろうか、と。。 2年ほどのパリ時代にゴッホは印象派の画家たちと過…

パリ小話 オルセーとルノワール

印象派の画家で、僕の中でもっとも早くブレイクした画家、ピエール・オーギュスト・ルノアール(1841-1919)。 光と空気の揺らぎを描いたのがモネ、自らの心のゆらぎを通して日常世界を描いたのがゴッホならば、ルノアールは「人々の幸せの空気を描いた」画家…

パリ小話 オルセーとモネと印象派

86年の生涯で2000点もの絵画を製作したモネ(Cloude Monet 1840-1926)。 印象派の歴史の中で、その名前の由来となる絵「印象、日の出(1872)」を描き、最後まで生き残り絵を描き続けたモネは印象派そのもの。 ここではオルセーにあるモネの作品を通して、モネ…

ルーブル界隈 風景

ルーブル周辺はこれまた綺麗な景色が多いのです。 朝のセーヌ川。ポン・デ・ザール(Pont des Art 芸術橋)越しに見るポン・ヌフ(Pont Neuf 新橋)。静かな水面、細い鉄骨の橋の向こうに、石でできた古くて新しい橋を臨みます。 ポン・デ・ザールでの朝。。 朝…

パリ小話 パリ小史

パリの街をちょっと一休みして、ここで少しパリの歴史を、簡単に辿ってみましょう。 紀元前3世紀■パリの始まり ガリア人の一部族パリシイ族がシテ島に集落を作ったことがパリのはじまり。 紀元前1世紀■先進都市への変貌 古代ローマのユリウス・カエサルがガ…

ルーブル美術館8 ルーブル小話〜センスを育む

ルーブルの3つの至宝のうち、サモトラケのニケは1863年にギリシアはエーゲ海のサモトラケ島で、当時のフランス領事が発見したときは118ものカケラに過ぎなかったといいます。それを持ち帰り、復元、いまのような姿となってルーブルの至宝として大切に展示さ…

パリ小話 〜聖人ドニとの縁?

フランスの守護聖人サン・ドニ(聖ドニ Saint Denis)とは何か縁のようなものを感じます。なぜか。 「パリおいてけぼり事件」 初めてのパリ、僕がまだ学生だった頃です。僕はいとこ家族のヨーロッパ縦断旅行にくっついて初めてパリに来ました。僕は初めて見る…

パリ小話 自由の女神

自由の女神といえばアメリカはニューヨークですが、そもそもこの自由の女神像というのはフランスからアメリカへの贈り物。 1886年にアメリカ合衆国独立100周年を記念してフランスから寄贈されました。 フランスの彫刻家バルトルディによりデザインされ、建設…

シテ島小話 パリとスズランの花

5月1日はフランスでは「スズランの日」 スズランの花言葉は「再び幸せが訪れる(le retour de bonheur)」 16世紀、ヨーロッパでスズランの栽培が始まって間もないころ、1561年5月1日にフランス王シャルル9世がスズランの花束をプレゼントされました。幸せを…

シテ島小話 ノートル=ダム 朝のすすめ

ここシテ島はパリ発祥の地であり、ここノートルダムはフランスの信仰の中心。当然観光客も大勢押し寄せ、下手をすると入るために広場に長い列をつくり、やっとの思いで中に入っても大勢の人にまみれながら見て回ることになってしまう。 そこで僕は朝、ノート…

スイス小話 〜中立国スイスの生い立ち

スイスといえば、アルプスの壮大な自然とそこに広がるリゾート、高級時計、美食、チョコ。。なんだか華やかな側面を持ちながら、その一方で4つの公用語をもち、永世中立国という立場を貫き、かつては各地の紛争に傭兵を派遣し、現在もなおバチカンの衛兵を勤…

レマン湖畔小話 〜 トロシュナ村への道

当時、日本人と韓国人の多くの海外旅行者が手にする有名なガイドブックに"〇〇の歩き方"というのがありました。僕も愛用者の一人だった。 でもこのガイド、軽くて便利は便利なのだけど、そこに書いてあるすべてを信じると痛い目に遭うのです。地図の肝心なと…

レマン湖畔小話 〜オードリー・ヘプバーン

オードリーヘプバーン(Audrey Hepburn) 彼女がこの世を去ったのが1993年1月20日。僕はその4年後の1997年にへプバーンが後半生を過ごしたトロシュナ村へ、共同墓地にある彼女のお墓を訪ねる事ができました。 僕にとってオードリーヘプバーンという人はどうい…

ローザンヌ小話 〜空の気まぐれ

この年の旅行はとても天気に恵まれた。ほとんど雨にもあわず、雲に覆われることもなく過ごせた。こんなこと珍しい。 でもこの年唯一雨にあったのが、ここローザンヌ。それもほんの少しの間、通り雨程度。 最初こんな空だったローザンヌが、ノートル=ダムの向…

レマン湖畔小話 〜ニヨンから道草

僕はジュネーブやアルプスの観光客向けのリゾートとは違う、本当のスイスの姿を見たいと思ってニヨンから寄り道をすることにした。当時定番ガイドブック"〇〇の歩き方"に小さく紹介してあった「サンセルグ(St-Cergue)」という村に向かうことにした。 ニヨン…

ジュネーブ小話 〜スイス人のスイスとローマ

僕は最初にスイスに行った頃、ローマとスイスの繋がりは全くわかっていませんでした。 でもスイスを旅していると(というかヨーロッパ各地どこでも)大体ローマの何かに出会うのです。ローマの広場跡、ローマの浴場跡、神殿の円柱やその土台といった遺跡や碑文…

ジュネーブ 小話 〜スイス人のスイス

ジュネーブに行くとつい買いたくなってしまうのが、Victorinoxのアーミーナイフ。 ジュネーブの街にある古いVictorinoxの専門店で買うんです。 1997年に行った時に買ったのがこれ。だいぶ年期が入ってきました。 刺抜きと爪楊枝はどこかに飛んでいってしまっ…

ツェルマット小話 〜村のお祭り

ゴルナーグラートから、精も根も尽き果てへとへとになって歩いて戻ると、ツェルマットではお祭りの最中だった。 狭く短いメインストリートにはテーブルが並べられ、臨時カフェが作られて、みんな思い思いに過ごしている。すごい人出だ。 その一角に、ピアノ…

ツェルマット小話 〜氷河の果てまで

ゴルナーグラートからのトレッキングは天気が良ければどこを歩いてもマッターホルンが見えるはずだった。マッターホルンは朝に雲が無くても、昼頃には雲で隠れてしまうことが多いという。この日も例外ではなくて、朝あれほどはっきりくっきり見えたマッター…

BOL小話〜 雲中の雷鳴

クライネシャイデックで山を眺めるのを諦めて歩き始めて、しばらくすると、雨がいっそう激しくなってきた。霧に巻かれ多様に視界も悪く、まるで雲の中を行くようだ。時々谷に響き渡る雷の音は僕の背筋をピンと伸ばしてくれる。元々雷は嫌いじゃないし、稲妻…