cafe mare nostrum

旅行の記憶と何気ない日常を

フィレンツェ

フィレンツェ小史

フィレンツェの歴史を振り返ってみます。 B.C. 5世紀 エトルリア人の集落誕生 ■ローマ都市の時代 B.C.59年 古代ローマ、ユリウス・カエサルにより入植地となる 花の女神フローラの街として「フロレンティア」と名付けられる 4世紀−9世紀 ローマ衰退によって…

フィレンツェ小話 普通の日

昨夜ゆったりと贅沢に夜を過ごして、この年フィレンツェはこのまま綺麗に終わる予定でした。でも昼前にヴェネツィアへの列車が出発するまでの時間、ひさしぶりに明るいフィレンツェを散策することにしたのです。今回滞在中は早朝と夜以外は別の街で過ごして…

フィレンツェ小話 最後の夜

僕にとってこの年のフィレンツェ最後の夜は、これといって特別な出来事があったわけではなく、淡々と、しかしとても贅沢に過ぎていきました。自由気ままにすごしたあの時間をのんびりつづります。 ☆ 最後の夜の始まり ☆ その日、朝から一日シエナを歩きまわ…

フィレンツェ 風景〜夜

世界の観光地の例に漏れず、フィレンツェの街も夜になるとあちらこちらで見事なライトアップが始まります。 日は落ち、空から光が引いてゆくとき、ヴェッキオ宮殿の時計塔の横に三日月が現れました。 空の漆黒深まると、燻んだ煉瓦色のヴェッキオ宮殿はより…

フィレンツェ小話 ルネサンスの黄昏

長い歴史の中では、ある時期ある場所に「天才」と呼ばれる人々が集中的に現れることがあります。紀元前5世紀のアテネ、15世紀のフィレンツェがそれにあたります。紀元前1世紀のローマもそうかもしれません。 アテネでは「天才政治家」ペリクレスの治世に未…

フィレンツェ 風景〜夕暮れ

陽が傾く夕暮れ時には、フィレンツェの街はとても華やかに色づきます。 色大理石が華やかなサンタ・マリア・デル・フィオーレのファサードは夕日を浴びると、控えめに表現して「宝石のように」輝きます。この建物が1日で一番華やかになるのがこの夕暮れ時。 …

フィレンツェとメディチ家

フィレンツェの歴史はほぼメディチ家の歴史。三百年にわたるメディチ家の栄枯盛衰を、傑出した人物と一緒に簡単に。 メディチ家は古くからの名門一族ではありませんでした。 13世紀に毛織物業が発展して貿易が盛んになったころ、金融業が急激に発展しました…

フィレンツェ 風景〜フィレンツェとは

フィレンツェの街が僕に教えてくれた、フィレンツェの姿です。 「イタリアの古い街とご老人」この組み合わせは最強です。きっとこんな景色は二千年前の古代ローマの街のころから、ルネサンス期もそして今に至るまで同じようにあるのでしょう。 フィレンツェ…

フィレンツェ13 サンマルコ美術館

サン・マルコ美術館 / Muzeo di San Marco サンマルコ美術館はフィレンツェの中心から少しだけ離れた場所、フィレンツェ大学の前に位置します。もともとドメニコ会修道院として建設、2014年まで修道院としても機能していたそうです。いまでは修道院は別の場…

フィレンツェとラファエロ

37歳で他界したラファエロはルネサンスの3大巨匠と言われるレオナルドやミケランジェロと比べて、若くとても短命でした。その短い生涯の中でフィレンツェで過ごした時間もまた短かった。でも、その短い間におそらく一生分の財産を手に入れた、ラファエロに…

フィレンツェ12 ピッティ宮殿とパラティナ絵画館

ピッティ宮殿とピッティ美術館、別名パラティナ絵画館 / Galleria Palatina メディチ家に対抗したピッティ家の大宮殿として1457年に着工。最初の建築家はブルネレスキでした。しかしメディチ家を意識しすぎてピッティ家は破産してしまいます。宮殿完成を待た…

フィレンツェ 風景〜路地

表情豊かなフィレンツェの街角、路地裏を ここがフィレンツェのどこなのか覚えてない。初めて訪れたフィレンツェで活気溢れる路地。この時ここで安い、けどかっこいい皮のベルトを買ったのを覚えています。 朝の一コマ。輝く路面。 こちらも朝。アルノ川沿い…

フィレンツェ 風景〜朝

フィレンツェの風景 僕はこの年、サンタ・マリア・デル・フィオーレの目の前の宿で過ごした。ロケーションは最高、宿のご主人も最高に人懐っこいおじいさんでした。 夜明け前に宿を出て、昼間とは打って変わって、嘘みたいに人のいないフィレンツェの街に繰…

フィレンツェ11 ミケランジェロ広場

ミケランジェロ広場 / Piazzale Michelangelo ヴェッキオ橋をわたり、アルノ川沿いを少し歩いてから小高い丘をひたすら登る。その頂はがらんとした広場となっていて、その中央にはポツンと凛々しくブロンズの像が立っていました。フィレンツェのシンボル、ミ…

フィレンツェ10 サンタクローチェ教会

サンタクローチェ教会 (Santa Croce) アルノルフォ・ディ・カンビオにより、1294から14世紀後半にかけ、フランチェスコ派の教会として建設されました。建築様式としてはイタリアゴシックに分類されるらしいのだけど、内部は尖塔アーチに支えられたバシリカ風…

フィレンツェとミケランジェロ

Firenze e Michelangelo Buonalotti 「神のごとき」ミケランジェロ ローマ、ヴァチカンのシスティーナ礼拝堂の天井画「天地創造」を描きあげたあと、人々は彼のことをこう賞賛しました。その「神のごとき」手から数多くの彫刻、絵画、建築を世に残し、レオナ…

フィレンツェとレオナルド

"Uomo universale" 「万能の人」 人々は彼のことをこう呼びました。天文学、地質学、光学、力学、解剖学、数学、土木建築を極め、後世の様々な分野に影響を及ぼした「万能の人」はここフィレンツェで生まれ育ちました。 生涯のうち29歳までをフィレンツェで…

フィレンツェ小話 ルネサンスのはじまり

ルネサンス(Renaissance)。 学校の歴史の授業では「文芸復興」と言葉だけ教えられた。教科書に載っていたボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」がかすかに記憶にあるだけでその意味するところはまったく記憶に残っていない。 大人になって実際にイタリアを旅…

フィレンツェ 風景〜シニョリア広場

シニョーリア広場の風景です ウフィツィの前、アルノ川の方まで歩いてからシニョーリア広場を振り返る。堂々とした、でも優しいドゥオモのクーポラが顔を出します。手前のヴェッキオ宮殿の武骨な壁、その前にミケランジェロのダヴィデを中心に3つの彫像、そ…

フィレンツェ9 ヴェッキオ橋

ヴェッキオ橋 (Ponte Vecchio) フィレンツェ最古の橋。 そのルーツは古代ローマ時代にさかのぼり、当時からアルノ川のこの場所には橋が存在していたと言います。その後ローマが衰退した後も、長い間ローマの石の橋脚に木を渡し、簡略な橋がかけられていまし…

フィレンツェ8 ウフィツィ美術館

ウフィツィ美術館 (Galleria degli Uffizi) 1559年、ここはトスカーナ大公国の事務所(オフィス=Uffizi)としてヴァザーリにより建設されました。コジモ1世はこの事務所にトスカーナ大公国の行政機関を全て集めるつもりだったようです。 1581年、コジモ1世…

フィレンツェ7 ヴェッキオ宮殿

ヴェッキオ宮殿 / Palazzo Vecchio 現在フィレンツェ市庁舎として使われるヴェッキオ宮殿。外観は堅牢で威圧的。それはまるで要塞のごとく花の都の市庁舎としてはイメージがそぐわない、と思っていたら、最初は修道院長の邸宅兼要塞として1294年に工事が始ま…

フィレンツェ6 シニョーリア広場

シニョーリア広場 (Piazza della Signoria) ここは政庁舎(シニョーリア)のある広場として13-14世紀に作られました。昔も今もフィレンツェの政治の中心です。また、ここはローマの街フロレンティア(Flōrentia)だったころからフォロ(Foro)として政治の中心であ…

フィレンツェ 風景〜ドゥオモ広場

フィレンツェの精神の中心ドゥオモ広場の景色を少々。 夕日を浴びて薄くオレンジ色に染まるサンタ・マリア・デル・フィオーレです。 14世紀に完成したジョット鐘楼と、19世紀に完成したドゥオモのファサード。500年の時を経て調和します。 朝日に輝くサンタ…

フィレンツェ5 ジョットの鐘楼

ジョット鐘楼(Campanile di Giotto) 一見するとサンタ・マリア・デル・フィオーレと一体化した鐘楼のようにみえるのですが、独立した建築となっています。高さ84m、大聖堂のファサードと同じく色大理石の装飾で覆われた鐘楼です。この鐘楼建設を最初に指揮し…

フィレンツェ4 フィレンツェのドゥオモ

フィレンツェのドゥオモ(Santa Maria del Fiore 花の聖母聖堂) ヨーロッパではじめてのオレンジ色のクーポラ(ドーム,円屋根)は、今も昔もフィレンツェのシンボルとして、とてもよく空に映えます。旅から戻ってくるフィレンツェ人には故郷が近くであること…

フィレンツェ小話 天国の門と地獄の門

フィレンツェのサン・ジョバンニ洗礼堂の東の扉にあるのは1492年完成のロレンツォ・ギベルティ(Lorenzo Ghiberti 1378-1455)による初期ルネサンスの傑作。以降のミケランジェロ初め以降の芸術家にたくさんのインスピレーションを与えてきました。 この扉は…

フィレンツェ3 サンジョバンニ洗礼堂

サン・ジョバンニ洗礼堂(Battistero S.Giovanni) 紀元前1世紀、共和政ローマの時代にこの場所には軍神マルスの神殿が置かれていて、遠く2000年前からここはフィレンツェの中心でした。その後4世紀頃にはここに洗礼堂が置かれ、フィレンツェ人は生まれると必…

フィレンツェ2 ドゥオモ広場

昔も今も、フィレンツェへ旅する人々はドゥオモのクーポラを見ることでフィレンツェに到着したことを知り、安堵したといいます。そして僕自身もこの遠くからもはっきり見える、圧倒的な存在感がありながらとてつもない優しさを放つ、ブルネレスキのクーポラ…

フィレンツェ小話 レオナルドとS.M.N.

レオナルドは「モナリザ」をここサンタ・マリア・ノヴェッラの法皇の間で描き始めます。後に人類の至宝と呼ばれる「モナリザ」が、なぜここサンタ・マリア・ノヴェッラで描かれることになったのか、モナリザ誕生の舞台を辿ってみます。 法皇の間 1431年にロ…