「いずこの地もそれぞれ思い出深く、どこがもっとも心に残ったかを決めるのは難しく・・・・ローマです。何といってもローマです。」
映画「ローマの休日」のラストシーン、オードリー・ヘプバーン扮するアン王女は記者団にこう答えました。
「永遠の都」ローマ。
2000年の昔、多くの民族、多く信仰が共存して、地中海を内海にしてしまうほどの大国家「ローマ」の首都として、その名の通り世界の中心となってもっとも華やかだった街。やがて国家ローマの衰えと入れ替わるように、ローマの中でキリスト教が生まれ育ち、キリスト教世界の信仰の中心となる。そして暗黒の中世を経てフィレンツェで花開いたルネッサンスを継承し芸術の中心となる。「永遠の都」とは栄華を誇った帝国「ローマ」の遺跡だけではなく、いろいろな時代を経て世の中の中心にとどまり続けたこの街の気質にふさわしい呼び名です。
時を経て、積み重ねられたローマの歴史や文化の深さは訪れる人々すべての欲求に応えてなお余りあるほど。かく言う僕はそのローマにどっぷりはまった一人です。
ローマを訪れる度に僕はトレヴィの泉へ背中越しにコインを投げ入れるんです。再びここに戻って来れるように。
これから少しずつ増やしていきます。
ローマとこの人