円形闘技場の脇、わずかに残る三層部の横から小粋な小径、マッツィーニ通り(Via Mazzini)に入ります。闘技場のあるブラ広場とエルベ広場を結ぶ落ち着いた佇まいいい小径です。
街の景色は2000年前の円形闘技場の姿に負けないくらい、周囲の家並みがまた良い雰囲気を演出しています。
通りに入るとさっき円形闘技場の上から見えた塔が顔を出します。
エルベ広場(Piazza delle Erbe)に到着です。
ヴェローナで最も古い広場。ある時期野菜(エルベ)市場が開かれていたそうで、この名前がついたと言いますが、この場所はもともと古代ローマ都市の時代には街の政治と経済の中心となる公共広場「フォロ(Foro)」でした。
そこに聳えるのが、ランベルティの塔(Torre dei Lamberti)。高さ84m、街のあちこちからその姿を拝むことができ、塔に登ればヴェローナの街を一望できます。
1172年に建設が始まりロマネスク様式で建設されました。
1403年に落雷で上部が破損、この時の再建で最上部にゴシック様式が混ざります。
そして1798年に時計がつけられ、現在のような姿が完成しました。
塔にのぼると、ヴェローナの美しい古い街並みを一望できます。
足元に見えるのはシニョーリ広場(Piazza dei Signori)。真ん中にダンテの像が立っているのが見えます。その昔は、エルベ広場とつながって中央広場(フォロ)を形成していました。
その向こうに見えるのは13世紀の教会、聖アナスタシア聖堂(Basilica di St-Anastasia)。
逆方向、マッツィーニ通り、円形闘技場の方を眺めてみます。
イタリアの古い家並みの間から顔を出す、古代ローマの闘技場。僅かに残る3層部分を見ると、アーチ構造がとても綺麗です。完成当時の姿を見てみたい。
こういった街の姿を見るとイタリアってすごいところだ、と改めて思います。
その向こうにある立派な建物は、グラン・グァルディア宮殿(Palazzo della Gran Guardia)。17世紀に建設が始まった建物で宮殿と名前がついているけれど宮殿ではないらしい。今ではカンファレンススペースとして活用されているとか。
ヴェローナ、とてもいいところ。
次はイギリスとヴェローナで繰り広げられる物語の話を。