San Georgio Magiore
「水辺の貴婦人」と呼ばれるこの島は、サンマルコ小広場から眺める「海の景色の美しさ」を決定的なものにしています。ゴンドラ越しに見る海とサン・ジョルジオ・マッジョーレの鐘楼とクーポラのシルエットは息を呑むほどの美しさです。
サン・ジョルジオ・マッジョーレへはサンマルコ広場からすぐ、水上バス(ヴァポレット)で気軽に行き来できるので、僕はサン・マルコ広場の鐘楼の上からこの島を見てからというもの、何度もサン・ジョルジオ・マッジョーレ島に出かけました。
美しいクーポラと鐘楼をもつサン・ジョルジオ・マッジョーレ教会は1610年に完成しました。
サン・ジョルジオ・マッジョーレ島からのサン・マルコ広場の眺めは、それはすばらしいのです。そして、人もそれほど来ないのでとても静か。朝、夕方、何度となくヴァポレット(水上バス)でここを訪れて、この石に腰掛けて、時々はじける波に服を濡らしながら、サン・マルコ広場がいろいろな色に染まるのを眺めるのが、僕は大好きでした。
特に昼間にここに来ると、サンマルコ広場の人混みと喧騒が嘘のよう。ここからも人波のうねりがよくわかります。同じヴェネツィアに居ながら、しかもこんな近くでかたや人混みの中、もう一方では海を挟んで静かに奇跡の景色を堪能できる。こんなコントラストを感じるのもヴェネツィアならではかもしれません。
そして改めて、このドゥカーレ宮殿と鐘楼、二つの円柱の立つここがヴェネツィアの玄関口であることを再認識するのです。
そして、静かで眺めが最高のここでは時間の流れがゆっくりで、人々の過ごし方もサン・マルコ広場とは全然違う。
このおじさんは地元の人。サンマルコ広場を眺めながら、贅沢な釣りです。
このふたりはそれぞれ、サンマルコ広場を背にしてスケッチ。ふたりの向こうには大運河(Canal Grande)の果てに構えるサンタ・マリア・デッラ・サルーテ。
僕も旅ノートにスケッチ。上の二人とは雲泥の差ですが。。。
そして、この時の旅ノートにはこんなことが書かれていた。
「またここに来よう」
次はいつここに行けるだろう?
この時はもうすぐ日が沈む時間。
サン・ジョルジオ・マッジョーレ島は、ヴェネツィア滞在中何度も訪れることになりました。
波打ち際の石に座って見た、いろいろな色に染まるヴェネツィアを次回。