ローザンヌの近く、広大なブドウ畑の中にこの村はある。ここは女優オードリーヘプバーン(Audery Hepburn)さんが晩年を過ごし、こよなく愛した村です。1993年に彼女が亡くなった後、オードリーヘプバーン記念館がオープンし、村人の手によって運営されていました。記念館と彼女の墓を訪れる人が後を絶たないと言います。
村外れにある小学校の施設を利用してオードリーヘプバーン記念館(Pavilion Audrey Hepburn )は運営されていました(但し2002年に閉館されたとのこと、残念)。
ここには2つの小さな展示室に"ローマの休日"の主演女優賞と、晩年"特別賞"として受けた合計2つのオスカーはじめ様々な賞、出演作のポスターやスチール写真、プライベートの写真が少々展示されていました。
左の写真は記念館の入場チケット。映画「Fany Face(邦題:パリで一緒に)」のオープニングで登場する映像が使われている。
またここでは入場料とは別に彼女が晩年尽くしていたユニセフへの募金も募っている。記念館の運営は村の人々が行っているそうで、このとき僕を迎えてくれた老夫婦も村の住人でした。彼らによれば、ここを訪れる人の70%が日本人だとか。訪問者の落書きノートを開くと確かに日本語が多かった。
記念館のすぐそばに村の共同墓地があり、その中に彼女のお墓もあります。
墓碑には名前と生年-没年が刻まれているだけ。とても質素な墓石はたくさんの花々で囲まれている。オードリーヘプバーンと言う人をよく表しているような、そんなお墓でした。
僕はこの時、野原に咲いていたお花を一輪もらって、お墓にお供えしました。
その後手を合わせ、「ありがとうございました」と心の中で伝えました。
村の共同墓地のオードリーヘプバーンの墓が眺めている風景。垣根越しにトロシュナ村が見えます。
この右手には、こんな風にどこまでもブドウ畑が広がっている。
この時は訪れる人もなく、青空の下聞こえるのは小鳥のさえずりくらい、それほどのどかな中で彼女のお墓を前にして、生前なら絶対会うことが出来なかった人に会えたようでした。