cafe mare nostrum

旅行の記憶と何気ない日常を

スイス

欧州列車の小話 車内オペラ

ここで綴るのはスイスのツェルマットからミラノへ列車で向かった時の貴重な思い出です。 *失意のツェルマット ミラノへの出発の日、ツェルマットは朝から雲が立ちこめ、最後にマッターホルンの姿を見ることはできませんでした。結局ツェルマット3日間の滞…

スイス小話 〜中立国スイスの生い立ち

スイスといえば、アルプスの壮大な自然とそこに広がるリゾート、高級時計、美食、チョコ。。なんだか華やかな側面を持ちながら、その一方で4つの公用語をもち、永世中立国という立場を貫き、かつては各地の紛争に傭兵を派遣し、現在もなおバチカンの衛兵を勤…

レマン湖畔小話 〜 トロシュナ村への道

当時、日本人と韓国人の多くの海外旅行者が手にする有名なガイドブックに"〇〇の歩き方"というのがありました。僕も愛用者の一人だった。 でもこのガイド、軽くて便利は便利なのだけど、そこに書いてあるすべてを信じると痛い目に遭うのです。地図の肝心なと…

レマン湖畔小話 〜オードリー・ヘプバーン

オードリーヘプバーン(Audrey Hepburn) 彼女がこの世を去ったのが1993年1月20日。僕はその4年後の1997年にへプバーンが後半生を過ごしたトロシュナ村へ、共同墓地にある彼女のお墓を訪ねる事ができました。 僕にとってオードリーヘプバーンという人はどうい…

スイス レマン湖畔 〜トロシュナ村

ローザンヌの近く、広大なブドウ畑の中にこの村はある。ここは女優オードリーヘプバーン(Audery Hepburn)さんが晩年を過ごし、こよなく愛した村です。1993年に彼女が亡くなった後、オードリーヘプバーン記念館がオープンし、村人の手によって運営されていま…

スイス レマン湖畔 〜 シヨン城

シヨン城(Chateau de Chillon)はレマン湖につきだした小さな島の上に建ち、その姿は湖に浮かぶようです。シヨン城を含むこの辺りはレマン湖畔の中でも最も美しいといわれています。 僕は早朝にモントルーの駅からレマン湖沿いを歩きシヨン城を目指しました…

スイス レマン湖畔 〜モントルー景

早朝の湖畔を歩きます 桟橋で釣りを楽しむおじさん。長閑な朝。 とても穏やかな水面 湖畔には花が絶えません。 シヨン城。 この辺はモントルーの中心から随分離れてとても静か。湖と木々と花の間をひたすら行く。 まだ朝日の届かないシヨン城の佇まいと静か…

スイス レマン湖畔 〜モントルー

レマン湖の東端、ジュネーブとは反対の端に位置するのがここモントルー。 僕の中で「モントルージャズフェスティバル」で有名なこの街、ここもレマン湖畔の他の街と同様に山の斜面にあるため坂が多い。でもジュネーブともローザンヌとも、他のスイスの街とも…

スイス レマン湖畔 〜ローザンヌ景

ローザンヌで見つけた粋な風景を。 ノートル=ダムの裏手。落ち着いた佇まいの時計塔を持った建物。中庭がきれいに手入れされていてとても絵になる景色だった。 でも、この建物、どうやら市民体育館だとか。。。 旧市街のノートル=ダムへ続く坂道。鐘楼を目指…

ローザンヌ小話 〜空の気まぐれ

この年の旅行はとても天気に恵まれた。ほとんど雨にもあわず、雲に覆われることもなく過ごせた。こんなこと珍しい。 でもこの年唯一雨にあったのが、ここローザンヌ。それもほんの少しの間、通り雨程度。 最初こんな空だったローザンヌが、ノートル=ダムの向…

スイス レマン湖畔 〜ローザンヌのノートル=ダム

ローザンヌのノートル=ダム(Notre-dame de Lausanne) ノートル=ダム(Notre-Dame)=聖母マリアに捧げる聖堂として、1170年から建設が始まり1275年にほぼ完成されるのですが、その間、建築主任が三人も入れ替わり行われたのもあり、全体的にややチグハグなフ…

スイス レマン湖畔 〜ローザンヌ地下鉄

ローザンヌは坂だらけ。 湖畔のウシー地区と、丘の中腹というか、かなり上に位置する国鉄の中央駅までの移動は本当に大変。 そこでこの斜面をもっと楽に行き来できるようにと1877年にローザンヌ-ウシー鉄道がケーブルカーとして開通しました。その後80年ほど…

スイス レマン湖畔 〜ローザンヌとオリンピックの首都

ローザンヌは「オリンピックの首都(Capitale Olympique)」と呼ばれます。何故、ローザンヌがオリンピックの首都なのか?不思議に思っていました。 ローザンヌの駅舎には五輪のマークと「オリンピックの首都」の文字。IOCの本部があるのがここローザアンヌな…

スイス レマン湖畔 〜ローザンヌ

”ローザンヌ”と言う語感がとても心地よく感じてしまうのはなぜだろう。 なぜだか理由はわからないがこの街の名前の響きがとても耳に心地いいんですよね。 この街の始まりはガリア戦役でスイス一帯に遠征したカエサルのローマ軍団の野営地(Lousonna)。レマン…

レマン湖畔小話 〜ニヨンから道草

僕はジュネーブやアルプスの観光客向けのリゾートとは違う、本当のスイスの姿を見たいと思ってニヨンから寄り道をすることにした。当時定番ガイドブック"〇〇の歩き方"に小さく紹介してあった「サンセルグ(St-Cergue)」という村に向かうことにした。 ニヨン…

スイス レマン湖畔 〜ニヨン

朝のニヨン駅のビジネスマンや学生の多さから察するに、ジュネーブやローザンヌのベッドタウンなのかも。この街からも湖畔の他の街に負けない、とてもきれいなレマン湖の景色が広がっています。 スイス第二の都市ジュネーブが人口19万人、ここニヨンは1.7万…

ジュネーブ小話 〜スイス人のスイスとローマ

僕は最初にスイスに行った頃、ローマとスイスの繋がりは全くわかっていませんでした。 でもスイスを旅していると(というかヨーロッパ各地どこでも)大体ローマの何かに出会うのです。ローマの広場跡、ローマの浴場跡、神殿の円柱やその土台といった遺跡や碑文…

ジュネーブ 小話 〜スイス人のスイス

ジュネーブに行くとつい買いたくなってしまうのが、Victorinoxのアーミーナイフ。 ジュネーブの街にある古いVictorinoxの専門店で買うんです。 1997年に行った時に買ったのがこれ。だいぶ年期が入ってきました。 刺抜きと爪楊枝はどこかに飛んでいってしまっ…

スイス レマン湖畔 〜ジュネーブ 景色

ジュネーブで見つけた心地よい景色を ふと目に入った、噴水の向こうに赤い花の咲いた花壇、その向こうがカフェ。 花壇の赤い花と緑の葉と、そこに重なる水しぶきがキラキラきれいでした。 大噴水を吹き出し口に近寄って見上げてみた写真です。 刻々と姿を変…

スイス レマン湖畔 〜ジュネーブ

永世中立国スイスの第二の都市、ジュネーブ。 知名度的にスイスの首都=ジュネーブと思ってしまうのですが、スイスの首都はベルンなのです。 近代は国際都市ジュネーブとしての顔がすっかり定着していて、第2次世界大戦以前は国際連盟の本部があり、大戦以…

目次 〜レマン湖畔

スイスの鼻先、フランスとの国境に横たわるレマン湖(Lac Leman)。その水はとても冷たく透明です。レマン湖がフランスとの国境になっているので、湖の北岸にはスイスの街、南側にはフランスの街という位置関係。レマン湖の南側に位置するフランスの街はその南…

ツェルマット〜街歩き

ツェルマットの街はとてもきれいに整備されている。特にスイスの街はどこも大体きれいにしているのだけど、ここはまた特別。 駅前通りのホテルは花に包まれます。 街灯にもたわわに花が咲く。 少し路地裏に入ると、昔ながらの造りの家々も。軒下に石造りのネ…

ツェルマット小話 〜村のお祭り

ゴルナーグラートから、精も根も尽き果てへとへとになって歩いて戻ると、ツェルマットではお祭りの最中だった。 狭く短いメインストリートにはテーブルが並べられ、臨時カフェが作られて、みんな思い思いに過ごしている。すごい人出だ。 その一角に、ピアノ…

ツェルマット小話 〜氷河の果てまで

ゴルナーグラートからのトレッキングは天気が良ければどこを歩いてもマッターホルンが見えるはずだった。マッターホルンは朝に雲が無くても、昼頃には雲で隠れてしまうことが多いという。この日も例外ではなくて、朝あれほどはっきりくっきり見えたマッター…

ツェルマット〜トレッキング

ゴルナーグラートを離れる頃はまだマッターホルンにだけにかかっていた雲も徐々にツェルマットの空全体を覆い始めたようです。 僕はゴルナーグラートからトレッキングをスタートしました。数あるコースの中、途中でゴルナー氷河の末端の近くを通る、ツェルマ…

ツェルマット〜ゴルナーグラート山景色

ゴルナーグラートからの名峰の眺めをいくつか。。。 スイスの最高峰モンテローザ(Monte Rosa 4634m)の何か哀愁漂う姿です。 朝日を浴びて赤く輝く姿から「Rosa(薔薇)」という名がついたとか。 ブライトホルンをのぞむ旅行者たち。 ブライトホルン(Breithorn …

ツェルマット〜ゴルナーグラート

ゴルナーグラートへの登山電車乗り場へ行くと、出発時間までまだ後20分はあると言うのに、もう行列ができていた。しかもというか、やはりというかその90%が日本人だった。世界では「行列を作るのは日本人くらい」と言われていたが、そのまんまだった。 わい…

ツェルマット〜夜明け

朝、まだ暗いうちに目覚めてホテルの部屋の窓から空を見上げて見る。夜明けのマッターホルンを見ようと起きてみたものの低い雲が立ちこめて、山も星も見えない。”だめか”と思いもう一眠りすることにしました。 15分もしないうちに再び起きてもう一度空を見上…

ツェルマット〜マッターホルン現る

スイス・アルプスの中で最も美しい(と思う)山マッターホルン(4478m)。 このマッターホルンを求めて、この小さな村ツェルマットに世界中から観光客が集まって来るのです。 ツェルマットの村は建物は色とりどりの花で飾られ、見た目にとても清潔でとても綺麗。…

目次 ツェルマット

名峰マッターホルンの麓に位置するツェルマットはとても小さな村。この辺りは特に天気が不安定で、運が悪いときは1週間滞在してもマッターホルンの姿を見られないときもあるといいます。僕が行った時も、天気予報的には前日のベルナーオーバーラントの天気…