ローザンヌのノートル=ダム(Notre-dame de Lausanne)
ノートル=ダム(Notre-Dame)=聖母マリアに捧げる聖堂として、1170年から建設が始まり1275年にほぼ完成されるのですが、その間、建築主任が三人も入れ替わり行われたのもあり、全体的にややチグハグなフォルムとなっています。ただ、丘の上に見える姿はしたの方は周りの建物や木々に隠され、そびえ立つ鐘楼は威風があり、街のシンボルとしては十分すぎるほどの存在感です。
一方で同じ丘のレベルで見ると、意外とひっそりとした感じで佇んでいて、この印象の違いが意外と面白い。
聖堂正面の門を中から振り返ってみると、外からの光が床に落ちて、その上のステンドグラスは静かに聖書の何かを伝えています。このゴシック教会の光と影、ステンドグラスの色彩とても心洗われます。
聖堂内はとても静かで厳か。基本的にはゴシック様式なのだけど、何かロマネスク様式も少し混ざっているような、少々違和感が感じられる聖堂です。この辺が三人の建築家が入れ替わり作った結果なのでしょうか??
鐘楼の上から見た旧市街。丘の斜面にひしめく建物と路地です。この坂から見上げるノートル=ダムの景色がまた味があります。
そして丘の上、こちら側は公共機関の建物が並びます。奥に見える三角屋根の古い建物が14世紀に司教館として建てられたサンメール城(現在州庁舎として使用中)。その右手には地区庁舎、左手に政府機関の建物があります。手前の時計塔を備えたきれいな建物がありますが、これは市民体育館だそうです。この一帯には政治関連、公共施設、美術館などが集まるローザンヌの文教地域。
ローザンヌのノートル=ダムは「スイスで一番美しい聖堂」と言われているそうです。
街中からその姿を見上げて、丘の上から同じ目線で眺めて、中に入ってゴシックの空間に浸って、この聖堂は確かにスイスで一番美しい聖堂と言えるのかもしれません。