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旅行の記憶と何気ない日常を

ルーアン 街

f:id:fukarinka:20201129202815j:plainここルーアンは旧ノルマンディ公国の首都。パリに続くセーヌ川沿いに位置して、ヨーロッパの他の都市の例にもれず古代ローマ人の作った街が起源です。

ここにはクロード・モネが連作に描いたルーアンノートルダム大聖堂がある。また古くきれいな街並みの中に、英雄ジャンヌ・ダルクが幽閉され処刑された歴史もあり、ルーアンという街は奥深いのです。

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パリから1時間半ほどのSNCF(国鉄)ルーアンの駅から一直線に道が伸びる道。ここをひたすら進みます。この道の名は「ジャンヌ・ダルク通り」。

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途中、グロゾルロージュ(大時計 /Gros-Horloge)通りを左に入ると、1527年から時を刻み続ける渋い見事な大時計が迎えてくれます。

時計は時間だけでなく月の満ち欠けも教えてくれる天文時計として誕生、鋳鉄製のムーブメントで動いていました(現在は電気式に変わった)。時計は長針短針はなく、1本の針が1周24時間で時を示します。文字盤の下の窓に日を示す窓がもうけられ、また4隅の丸窓には月の満ち欠けが示されるというフクザツな時計です。

時計自体は1389年に完成して現在とは別の場所にあったのだけど、1527年にルネサンス様式のアーチに支えられる現在のような形、現在の場所にうつされ、時を刻み続けています。

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アーチ下の天井画も見事でした。

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大時計をくぐって、木組の家々の間をさらに進むととやがて建物の隙間からルーアンノートルダム大聖堂が顔を出します。この日ルーアンは低い雲に覆われ、雲に霞む大聖堂はなんともいい雰囲気出しています。

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ルーアン大聖堂は1145年に着工し1544年に完成。ほぼ400年かけて建設されました。その結果めまぐるしく発展・変化していったフランスゴシック様式に合わせて建設されたため、この一つの聖堂の中にそれぞれの時代の特徴が見られるという貴重な建築となっています。

そして、この聖堂は印象派の画家クロード・モネが連作の被写体として選んだ聖堂でもある(詳しくは後ほど)。

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ルーアンはこういう木組の家がたくさん残っています。

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そしてもう一つ、ルーアンは「ジャンヌ・ダルク」の終焉の街であり、あちこちにジャンヌゆかりの場所、ジャンヌにちなんだ名前がみられます。

ジャンヌダルク教会、ジャンヌダルク歴史館、ジャンヌダルク橋、ジャンヌダルク通り。。。そしてここ「ジャンヌ・ダルクの塔」は捕らえられたジャンヌが幽閉された場所。ここで拷問を受けた後、聖ジャンヌダルク教会がある場所で火あぶりの刑に処された(詳しくは後ほど)。

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 ノルマンディ公国の首都として栄えたルーアンです。中世の重厚な街作りの中に、木組の軽快な民家がとても綺麗な街並みを作っています。そしてその隙間に光るジャンヌダルクとモネの足跡。とても低い雲に覆われたとても気怠い雰囲気のルーアンの街でした。

 

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