cafe mare nostrum

旅行の記憶と何気ない日常を

ノルマンディ

モン・サン・ミシェル 風景 〜石の聖堂

誕生から1300年、人々を魅了し続けるモン・サン・ミシェルの姿を。 海に浮かぶ修道院。その神秘的な姿を言い表すために、人々は必死に言葉を探すのです。 人々を飲みこんだ魔の海。満ちてくる潮は馬の疾駆に喩えられ恐れられました。 「驚異」と命名された建…

モン・サン・ミシェル小話  道

モン・サン・ミシェルと本土をつなぐ道ができたのは1877年。監獄としての役目を終え、修道院の活動を再開して間もない頃のことでした。その後、鉄道を通していた時期もあったこの一本道は、巡礼者も観光客も安全にモン・サン・ミシェルに行き来できる重要な…

モン・サン・ミシェル 風景 〜花と鳥

モン・サン・ミシェルは自然の中にあり、修道院の建物も鳥や草花とともにあります。そんなモン・サン・ミシェルの姿を紹介します。 無骨な石が積まれた建物の壁、その建物のあちこちで鳩の姿を見かけます。 なんの穴かわからねど、ちょうどいいサイズに鳩が…

モン・サン・ミシェル 6  ラ・メール・プーラール

ラ・メール・プーラール(La Mère Poulard)はモン・サン・ミシェルに入ってすぐ王の門の手前にあるホテル・レストラン。名物のオムレツがとても有名です。 ラ・メール・プーラールの発祥は19世紀に遡ります。 15世紀からモン・サン・ミシェルは牢獄として使用…

モン・サン・ミシェル 小話 潮が満ちて

モン・サン・ミシェルを包む干潟は干満の差が15m以上とも言われ、時間によって周囲の景色がずいぶん変わります。本土と繋がる道などなかったその昔は干潟を渡って修道院に向かう巡礼者が何人もが満ち潮に飲み込まれて命を落としたと言われ、ここは「魔の海」…

モン・サン・ミシェル 5 歴史

ノルマンディの街アブランシュ(Avranches)の司教オヴェールの夢に大天使ミカエルが現れこういった。 ”かの岩山に我が名を讃える聖堂を建立せよ” オヴェールはそれが信じられず、夢に従わずにいると、大天使ミカエルは3度オヴェールの夢に現れ指先から放たれ…

モン・サン・ミシェル 4 ラ・メルヴェイユ 

1204年のフランスとイギリスとの間で起こった百年戦争でモン・サン・ミシェルは火を放たれ、修道院北側の建物は焼け崩れてしまいました。その後資金難や修道院内の内紛などで遅れた再建工事が1211年に始まります。それから約17年という驚異的なスピードで完…

モン・サン・ミシェル 3 大修道院教会

ノルマンディの街アブランシュ(Avranches)の大司教オヴェールの夢に、大天使ミカエルが現れこう言いました。 ”かの岩山に我が名を讃える聖堂を建立せよ” 最初オヴェールは信じられずに夢に従わずにいると、大天使ミカエルは3度オヴェールの夢に現れました。…

モン・サン・ミシェル 2 街並み

モン・サン・ミシェルには街があります。8世紀にここに最初の礼拝堂が建てられ、10世紀に修道院が誕生したときから、この小さな街はモン・サン・ミシェルとともにあるのです。島をなぞるように修道院へ続く細い道に沿って形作られた街で、巡礼者も旅行者も旅…

モン・サン・ミシェル1 到着

パリからレンヌまでTGVで行き、そこからバスでモン・サン・ミシェル(Le Mont Saint-Michel)まで、パリから片道3時間以上の旅になります。たくさんの観光地があるフランスの中でも特別な景観で迎えてくれるここは、こんな行きずらい場所にもかかわらず大勢の…

モン・サン・ミシェル 目次

モン・サン・ミシェル(Le Mont Saint Michel)の姿を初めて見た人は、その昔から、その感動を精一杯の言葉を探して表現しようと試みてきました。 「夢の宮殿の如く驚異的で、信じがたいほど美しい」 「奇観」 「海に浮かび、空を貫くようなそのシルエットは、…

ジべルニー 水の庭園

1893年にモネは花の庭に面した道路の向こう側の土地を買い足し、元々そこにあった小さな池を拡大して新たな庭を作ることにしました。「水の庭」です。 水の庭にもモネは様々な草花を植えていった。中でも水に浮かぶ睡蓮はモネの創作意欲を生涯刺激し続けるこ…

ジベルニー 花の庭園

パリから電車で40分。ヴェルノン(Vernon)という駅で降り、そこから更にバスで15分。ノルマンディーの中でもパリに近い場所、セーヌ川沿いにジべルニー(Giverny)という小さな村があります。クロード・モネがここに居を構えたのは1883年のことでした。それ以来…

ルーアンとモネ

僕がルーアンを訪ねたのはルーアン大聖堂のモネを確かめたかったからでした。モネは1892~1893年の数週間をここルーアンで過ごし、30点以上に及ぶ「ルーアン大聖堂の連作」を描きあげていきます。 モネは1872年に「印象、日の出」を描いて以降、印象派として…

ルーアンの夜と朝

少なくとも僕が滞在している間、ルーアンは静かな街だった。そして夜になると、さらに静かな街になった。 街灯はひかえめで暗い。でも何だか「ちょっと散歩に出てみろ」と誘ってるような、そんな気がして僕は静かなルーアンの夜の街を徘徊することにしたので…

ルーアンとジャンヌダルク

ルーアンはジャンヌ・ダルク(Jeanne D'arc)ゆかりの地。それも最期を迎えた地として街のあちこちにジャンヌ・ダルクの名前がつけられた場所が多い。 ここでちょっとジャンヌダルクの生涯を追ってみることにします。 フランスの国民的ヒロインでカトリックの…

ルーアン 街

ここルーアンは旧ノルマンディ公国の首都。パリに続くセーヌ川沿いに位置して、ヨーロッパの他の都市の例にもれず古代ローマ人の作った街が起源です。 ここにはクロード・モネが連作に描いたルーアンのノートルダム大聖堂がある。また古くきれいな街並みの中…

ノルマンディ 目次

印象派の画家たちがこよなく愛した土地ノルマンディ。 10世紀ころにヴァイキング、今で言う北欧の人たちが住み着き生まれたノルマンディ公国が誕生しました。今ではフランスの一地方として、首都ルーアンをはじめ、エトルタ、ル・アーブル、オンフルールとい…