パリからレンヌまでTGVで行き、そこからバスでモン・サン・ミシェル(Le Mont Saint-Michel)まで、パリから片道3時間以上の旅になります。たくさんの観光地があるフランスの中でも特別な景観で迎えてくれるここは、こんな行きずらい場所にもかかわらず大勢の観光客が足を運ぶのです。
パリ・モンパルナス駅からレンヌまでTGVで約90分、そこでバスに乗り換えさらに90分、モン・サン・ミシェルへ向かいます。レンヌからバスが出発して1時間、ポントルソンの街を過ぎたころ、遙か向こうのかすんだ空に先のとがった巨大な建物が林の木々の隙間から時折顔を覗かせることに気づきました。モン・サン・ミッシェルです。やがて林が切れ、海に浮かぶモン・サン・ミッシェルがバスの正面に全容を露わにします。バスはモン・サン・ミシェルへ続く唯一の道を進みます。
木々の間にその姿を見た時から、僕の脳みそは一生懸命その「初めて見たもの」をなんとか言葉にしようと考えました。でも、なんと表現したらいいのか判らない、でも言葉にしたい。でもできない。。。それくらい、初めて見たモン・サン・ミシェルの姿は今まで見たこともないほど奇妙で、そして素晴らしい姿だったのです。
衛生写真でみるとこんな感じです。サンマロ湾に飛び出した岩山がモン・サン・ミシェルです。細い道一本で本土と繋がっているのがわかります。
*Google mapより
「モン・サン・ミシェル(Le mont Saint-Michel)」とは”聖ミカエルの山”を意味します。大天使ミカエルを讃える聖堂として誕生し、紆余曲折を経ながら今は修道院として存在します。そしてその裾野に張り付くように家々が並び街が形成されて、その街を城壁が干満の激しい湾から守っているのです。
聖堂は「岩山の上に建てられた」というより「岩山そのもの」になって存在しています。だから、奇妙だけど自然で、多くの人が美しく感じるのだと思います。
そして遠くから見る姿は、まるで海に浮かぶように存在している。唯一無二の景観です。
モン・サン・ミシェルの中に入っていきます。