シャイヨー宮(Palais de Chaillot)は1937年万国博覧会に合わせて作られた建物。エッフェル塔とはセーヌを挟んだ対岸にあり、弓のような形が特徴的です。
ここからのエッフェル塔の眺めは素晴らしく、映画やCMでもたびたび登場します。なので世界中からも大勢の人が集まってくるわけです。
建物は現在、海軍博物館、人類博物館などの博物館関係とシャイヨ国立劇場として使用されているので、宮という名前だけど宮殿ではありません。
16世紀ここは「シャイヨの丘」と呼ばれる場所でした。王妃マリー・ド・メディシスがこの丘を気に入って「シャイヨ城」を建てたのがシャイヨー宮の始まり。このシャイヨ城も弓形の建物だったといいます。
その後、19世期にトロカデロの戦いでのフランス軍の勝利の記念にこの一帯は「トロカデロ」と改名され、1878年の万国博覧会にトロカデロ宮殿が建てられ、その後1937年のまたしても万国博覧会にこのシャイヨー宮が建てられ今に至ります。
なので、シャイヨー宮のあるこの場所はトロカデロ広場にも面していて、シャイヨー宮のまえに広がるエッフェル塔を臨む空間は「トロカデロ庭園」と呼ばれます。
このシャイヨー宮、トロカデロ庭園からエッフェル塔を眺めるのが僕はとても好きなのです。
トロカデロ庭園の噴水は強烈です。手前にある巨大な大砲のような噴水が時々ドカンドカンと轟音をたててものすごい量の水を吹き出します。夏場はとても気持ち良い。
噴水の両脇には遊歩道と広い芝生のエリアがあり、ここでのんびりエッフェル塔を眺めることもできます。
シャイヨー宮の階段は時々こういう状態になります。
この時はパフォーマーが何やらやってました。とても贅沢な舞台です。
こんな調子でシャイヨー宮の階段とトロカデロの庭園は時折あちこちで人だかりができる。パフォーマーだったり、ローラースケートやスケボーの技の競い合いだったり、いろいろなジャンルの音楽の路上ライブだったり。
パリの中で一番「勝手気まま」という言葉が合う場所がここ、シャイヨー宮周辺ではないだろうか。
僕はシャイヨー宮のこの辺りか、もう一段あがったところで石のヘリに座ってゆっくりとエッフェル塔を眺めるのが好きなのです。大勢の人が集い、自由気ままにそれぞれが好きなことを好きなだけ過ごす中で、僕はエッフェル塔を眺める。自分が旅行者であることを忘れてしまうような、僕にとってここはそういう場所なのです。
*)エッフェル塔、シャイヨー宮の周辺は観光客が大勢押し寄せる。ということは悪い奴もたくさん集まってくるわけで、必然的にスリや置き引きの被害も多くなります。油断してるとやられます。逆に十分注意を払っているとスリ側にもそれが伝わるので無闇に盗りにはこないものです。良い旅行にするには最低限の注意を払ってトラブルに巻き込まれない行動や注意が重要です。ちょっとしたハプニングならともかく、盗難など犯罪に巻き込まれたら、旅の思い出も台無しですので。
cmn.hatenablog.com
cmn.hatenablog.com