アルプスのリゾートでは登山電車やケーブルカーが老若男女問わず万人、を富士山頂より高い標高まで簡単に連れて行ってくれます。
急な斜面もモノともせず、時には岩山をくり抜きトンネルを作ってまで登山電車を通し、時には絶壁のような岩壁の頂上に一本のケーブルを渡してロープウェイを通す。そのおかげでこれらを施設した人々の執念と苦労を、これらを利用するほとんどの人々は感じることもない。みんな「絶景」を楽しみながら、気がつくと標高4000m近い場所に運ばれているのです。
そこでは、とりわけエギュイーユ・ディ・ミディ〜エルブロンネルでは不思議なことが起こります。
*不思議なこととは。。。
シャモニの街からゴンドラごと引っこ抜かれるように2800mも上っていくわけですが、真夏のゴンドラ乗り場では、軽装の観光客に混じってスキー抱えた夏スキーを楽しもうという人が混じる。
そしてロープウェイで到着した先は切り立った岩山の頂上で、その向こうには白銀のバレ・ブランシュの雪の世界がひろがっている。するとロープウェイで登ってきた僕たちは、その白銀の世界を山の稜線をつたって登ってくる完全武装の雪山登山者に遭遇する。
*畳みかけるがごとく
さらには展望台へと岩山から岩山へ渡される小さな橋を歩いていると、そのすぐ横の岩壁にロッククライマーが張り付いていたりする。これ本当にびっくりしました。
一般人にスキーヤー、登山者にロッククライマー。わけがわからなくなります。
一般の観光客もいろいろで夏でも標高3800mを知ってそれなりの防寒対策をしてる人、渋谷のスクランブル交差点にいるかもしれない軽装の若者、さらには寒さをモノとも
しない半袖半ズボンの人、寒さを知らずにブルブル震えてる半袖半ズボンの人。