僕はピサを2度訪れました。最初は車で、2度目は鉄道で。
最初のピサは、イギリス在住の従兄弟家族と一緒に、というか僕が家族旅行に便乗する形で車でのヨーロッパ縦断の途中でした。車で直接「奇跡の広場」へ到着して、広場を歩き、斜塔を見て驚いて、そのまま次の街へ出発したので、ピサの街の記憶はほとんどありませんでした。
*初めてのピサで購入した絵葉書
2度目はひとりで列車に乗りトスカーナを巡った時。このときピサの駅から歩いて街を散策して、徐々に奇跡の広場に近づいていくと、閑散とした駅前から徐々に街に入って、アルノ川で小さな「棘の教会」を眺め、ヨーロッパ最古のピサ大学の雰囲気を味わいながら中世の街を歩く。すると突然、斜塔の天辺が中世の建物の上からにょきっと見えて、ピサの街のクライマックス向けて、テンションが高まっていく。ついに12世紀、都市国家ピサの絶頂期の証「奇跡の広場」に足を踏み入れた時のあの高揚感は1度目の訪問とは比較にならないほどでした。
ゆっくり歩いて街の空気と時代の深みを感じながら、二回目に初めてピサの街を知った、そんな感じです。これが旅の醍醐味なのです。
さてピサを離れて次は、世界一美しいと呼ばれる「カンポ広場」を持つ街「シエナ」へ。