映画「ローマの休日」のクライマックスとなるのが、現在ではサンタンジェロ城と呼ばれるここ、ハドリアヌス霊廟です。この場所がアン王女の「希望」の最後の場所となるのでした。記者のジョー、カメラマンのアーヴィンと共にサンタンジェロ城の前の桟橋で、束の間の船上パーティを楽しむアン王女でしたが、パーティ会場には母国のシークレットエージェントの一団が現れアン王女を連れ去ろうとします。船上パーティはローマ市民とシークレットエージェントと地元警察を巻き込んだ大乱闘となり、大混乱の最中にアン王女は記者のジョーと共にテヴェレ川に飛び込みサンタンジェロ城のある対岸へ逃れる。
その後アン王女は、ジョーと別れ、密かに宮殿に戻るのでした。「普通の生活」と「ジョーへの想い」を抑えて、王女としての責務を果たす覚悟をする。大活劇の裏側に隠れたアン王女の密かな決心を静かに見守っていたのが、このサンタンジェロ城なのです。
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