cafe mare nostrum

旅行の記憶と何気ない日常を

2019-01-01から1年間の記事一覧

ガウディの足跡8 カサ・バトリョ

Casa Batllo 時期◼️1904-1906 ガウディ52-54歳 場所◼️ グラシア通り43 Passeig de Gràcia, 43, 08007 Barcelona 現在◼️ガウディのカサ・バトリョとして公開 「隣に建つカサ・アマトレール(ジョゼップ・プーチ)より目立つ建物を!」 と新興ブルジョワである…

バルセロナを歩く

紀元前6世紀ギリシア人が、その後カルタゴ(フェニキア)人がこの地に住み着いてバルキノという街を作ったのがバルセロナの始まり。昔ながらの細い路地が絡み合い、人々の熱気が絶えない旧市街、19世紀、産業革命の成功でわく中整備された洗練された新市…

南フランス 目次

コート・ダ・ジュールとプロバンス ニース、カンヌ、アンティーブ、エズ...名前を聞くだけでもため息の出てしまうこれらの街を含む地中海を臨む地方を"コートダジュール"、"紺碧の海岸"と呼ばれています。この一帯はニースに代表されるような高級リゾート地…

ゴッホ 目次

ゴッホを綴ったページ パリ編 cmn.hatenablog.com アルル編 cmn.hatenablog.com cmn.hatenablog.com cmn.hatenablog.com cmn.hatenablog.com オーヴェル編 cmn.hatenablog.com cmn.hatenablog.com cmn.hatenablog.comcmn.hatenablog.com cmn.hatenablog.com

ガウディの足跡7 ミラーリェス邸の石門

Porta de la Finca Miralles 時期◼️1901-1902 ガウディ49-50歳 場所◼️ マヌエル・ジロナ通 55 Passeig de Manuel Girona, 55, 08034 Barcelona 現在◼️変わらず門として使用中 建築材料の工場を営むエルメネヒルド・ミラーリェスは門の設計をガウディに依頼し…

ガウディの足跡6 グエル公園

Park Guell 時期◼️1900-1914 ガウディ48-62歳 場所◼️ オロット通 Carrer d'Olot, 13 08024 Barcelona 現在◼️公園 実業家グエルは自分の繊維工場の労働者達のために快適なコロニーを作ろうと考えました。市場、教会、そして60棟もの住宅など、バルセロナ郊外…

バルセロナ小話 〜サルダーナ

週末、旧市街カテドラル前の広場、どこからともなく楽団が現れ演奏を始めると、さっきまでは人でごちゃごちゃだった広場にはいくつもの輪ができて、老若男女が手をつないで軽やかにステップを踏んでいる。 それぞれ買い物かごなど自分の荷物を輪の中心にまと…

ガウディの足跡5 カサ・カルヴェ

Casa Calvet 時期◼️1898-1900 ガウディ46-48歳 場所◼️ カスプ通り48 Carrer de Casp, 48, 08010 Barcelona 現在◼️個人住宅 玄関ホールと1階レストラン部分のみ内部を見学可能 繊維工場を経営する新興ブルジョワ、ペトロ・カルヴェットの邸宅。 ガウディがセ…

ガウディの足跡4 グエル邸

Palau Guell 時期◼️1886-1890 ガウディ34-38歳 場所◼️ ノウ・デ・ラ・ラムブラ通り9 Carrer Nou de la Rambla, 3-5, 08001 Barcelona 現在◼️ガウディのグエル邸として公開 グエル別邸の仕事のあと、グエルはランブラス通りにほど近い自分の邸宅の設計をガウ…

ガウディの足跡3 グエル別邸

Pabellones finca Guell 時期◼️1884-1887 ガウディ32-35歳 場所◼️ ペドラルベス通り7 Av. de Pedralbes, 7, 08034 Barcelona 現在◼️カタルーニャ工科大学 建築学部 本部 生涯のパトロンとなるエウセビオ・グエルとの最初の仕事。 繊維業で財をなした実業家エ…

ガウディの足跡2 カサ・ビセンス

Casa Vicens 時期◼️1883-1885 ガウディ31-35歳 場所◼️カルリネス通り Carrer de les Carolines, 20, 08012 Barcelona, スペイン 現在◼️個人住宅 ガウディが手がけた初めての建築。 カサ・ビセンスはタイル商である実業家マヌエル・ビセンスの別邸として建て…

ガウディの足跡 目次

バルセロナでのガウディ作品探訪を綴りました。 バルセロナを訪ねた時はまだ、安いフィルムカメラしか持っておらず、今のデジタル一眼、スマホカメラには画質が遠く及ばず、おまけにフィルムだったので当時そんなにたくさんの写真を撮れなかったのでガウディ…

ガウディの足跡1 レイアル広場の街灯

時期◼️1878-1879 ガウディ26-27歳 場所◼️旧市街 レイアル広場 Plaça Reial, 9, 08002 Barcelona バルセロナ市からの依頼で設計された、建築家としてのガウディ初仕事。 レイアル広場内の二つの街灯を製作しました。 先端の飾りとガス灯の傘のデザインは鉄兜…

ガウディ小話 〜その生涯

ガウディに関しての資料は書籍でもネットでも、著名な建築家のものから個人のものまで星の数ほどある。どの資料にもほとんど共通して言えるのが、色々な立場のガウディファンが綴ったものであるということ。 その生涯についてもたくさんの色々な人が色々にま…

ガウディ小話 〜僕にとってのガウディ

「ガウディ」 一度耳にしたら忘れられない、不思議な響きのある名前。 ガウディと出会ったのは1本のTVCM。あれは中学生の時。 海をバックにサンドアートの塔が4本、山のようにも見えるし建物とも見える。それはやがて波に崩されて消えて無くなるというもの…

欧州列車の小話 〜バルセロナへ

僕は南仏ニースから夜行に乗りスペインのバルセロナへ向かった。雨のニースからバルセロナへ向けて出発したのは夜10時過ぎだった。 南フランスからバルセロナに向かうときは地中海沿いをひた走り、国境の街ポル・ボウでSNCF(フランス国鉄)からRENFE(スペイン…

パリのノートルダム寺院(火災の後に)

昨日、パリのノートルダム寺院が焼けるニュースを見てとても辛かった。 僕にとって一番綺麗で心惹かれたノートルダム。フランス人にとっては心のような教会だろう。そのノートルダムが激しく焼け、屋根部分が完全に焼け落ちてしまった。 20年前何度もパリを…

欧州列車の小話 〜フランス人と言葉

夜行列車で南フランスへ行くときのこと。 安く効率的に移動するために、いつものように「クシェット」という簡易寝台を使う。クシェットは一つのコンパートメントに両脇に3段、六人分の簡易ベッドがあり、シーツとぺったんこの枕だけ貸してくれる。一応ベッ…

ゴッホの小話 〜ゴッホと僕

子供の頃から絵を描くのが好きで、学校では図工の授業が一番好きだった。そしていつの頃からか気がつけば絵を観ることも好きになっていて、美術展があれば出かけたり、旅行先では美術館に足を運ぶ、むしろ美術館に行くために旅行するような感じ。 記憶を辿れ…

ゴッホとオーヴェル 〜ラヴー亭

あの年の夏、僕はスイスを周りパリに入りました。あの年はスイスでもとても暑く少し歩いただけで汗が噴き出す、そんな夏でした。スイスでそんな感じなので、フランスはもっと暑い。 僕はオルセーでゴッホの作品を見てから、ゴッホ終焉の地であるオーヴェルに…

ゴッホとオーヴェル 〜ゴッホの足跡

ゴッホ終焉の村、オーヴェル・シュル・オワース。 パリの北西約30km、セーヌ川に続くオワース川のほとりにこの小さな村はあります。オーヴェル・シュル・オワース(Auvers-sur-Oise)はオワース川沿いのオーヴェル村という意味。細長い形をした村から発するよ…

南仏の小話 〜大きく彷徨う

あの年、ヨーロッパ入りした次の日にベルギーのブリュッセルから夜行列車で南フランスに入った。時差ボケと移動の疲れが残ったまま夜行に乗り、睡眠不足早朝、まだ人が動き出す前のアルルに到着してニーム、ポン・デュ・ガール、アヴィニヨンを回る予定を立…

南仏の小話 〜ニースの紺碧の海

僕は丘の上のシャガールを見た後、もう一度ニースの海岸に戻ってきた。 もう夕方、徐々にあたりが暗くなり始めていたその時に偶然見ることのできた地中海の姿が忘れられない。 暗く立ち込める雲の向こうに明るい空があり、海は手前のエメラルドから奥にとて…

ローマと南フランス

アルルを訪れた年、南フランスの街をいくつか回った。 当時はまだそれほど知らなかったのだけど、実は南フランスはローマの足跡がとても多いところだった。 都市国家として生まれたローマがイタリア半島を統一した後、ガリア(現フランス)に勢力を拡大して…

ゴッホとアルル 〜そして日本の「ひまわり」

ゴッホがアルルで描いたひまわりは7枚。 最初はアルルの黄色い家でゴーギャンを迎えた4枚。 現在1枚は個人所蔵、1枚は焼失。残りはミュンヘンとロンドンの美術館にある。 その後3枚が描かれた。 現在1枚はアムステルダムのゴッホ美術館、1枚はフィラ…

卒業おめでとう

明日は長女の小学校の卒業式。 早いもので、彼女が生まれてもう12年も経つ。 結婚してから中々子宝に恵まれず、ようやく長女が生まれたのは8年後。もう子供には会えないのではないだろうかと諦めかけた頃に長女がやってきた。僕にとっては天使のような長女が…

アルルの小話 〜アルルの女

「アルルの女」はゴッホがまだ黄色い家の前、アルルに来て最初に住まわせてもらったカフェの夫人、マリー・ジヌーを描いた作品。別名「ジヌー夫人の肖像」とも呼ばれる。 アルルの女 1888年 @オルセー美術館 とはいえ、ここに紹介するのはこの絵の話しでは…

アルルの小話 〜夕食にて

アルルでの最初の夜、僕は暗くなった街を歩き夕食をとれる場所を探していた。ゴッホが有名な街だけにアルルにはあちらこちらにゴッホの名前を付けたレストラン、カフェ、ホテル等、"○○・ファン・ゴッホ"というのが多い。 まず目に付いたのは"レストラン・フ…

アルルの小話 〜タイムスリップ

僕にはアルルの街での忘れられない思い出がある。 アルルの街の片隅にひっそり佇んでいる古代劇場の遺跡でのこと。 古代劇場はギリシア時代からある、半円形の舞台と扇型の観客席を持つ、主に演劇が上演される劇場で、アルルに限らず古代ローマの都市なら必…

ローマとアルル

僕はゴッホの足跡を辿りたくてアルルに来たのだけど、当時南フランスとローマの関係についていろいろ調べて、アルルはそもそもローマの街だということを知った。 今では僕の中で当然のこととなっているアルルと南フランスとローマの関係だけど、当時はまだ「…